はじめに
こんにちは、合同会社DMM.com オンラインサロン事業部の谷川です。 DMMオンラインサロンのプロダクト開発を担当しています。
本記事では、オンラインサロン事業部 開発グループ(以下:開発グループ)がフルリモートワークを導入した結果、どのような変化があったのか紹介します。
DMMオンラインサロン事業部について
オンラインサロン事業部は、オンラインサロン(オンライン上で運営される会費制のクローズドなコミュニティ)のプラットフォームを開発・運営しています。
2022年8月時点の事業部の所属人数は約40人で、役割・業務ごとに4つのグループに分かれています。 私が所属している開発グループはさらに3チームに分かれ、各チーム3〜5人の小回りがきく体制になっています。
リモートワーク導入
DMMはコロナ長期化を鑑みて2020年3月からリモートワーク主体の勤務形態をとっています。 緊急事態宣言が解除され、コロナ重症者数も2021年のピーク時に比べれば落ち着いてきていますが、 オンラインサロン事業部はリモートワークのメリット享受のほうが多いため、現在も引き続きリモートワークを推進しています。
※リモートワーク可否は事業部ごとに異なります
自宅環境について
弊社ではPC周辺機器(ディスプレイ、ディスプレイアーム、キーボード、Webカメラ、イヤホン等)の購入を年額12万円まで補助するサポートTech12という制度があります。 メンバーは自宅でも快適に勤務できるようにサポートTech12を活用して環境を整えています。
※椅子と机は各自で用意します
リモートワーク導入時の課題と対策
リモートワーク開始当初は以下の課題がありました
オンライン会議の調整が大変
開発グループではDiscord、その他のグループではZoomやSlackのハドルを利用するなど、グループによりオンライン会議のツールが異なっていたため、話したい相手のスケジュールを確認したり、ツールを調整したりするのに時間がかかっていた。
コミュニケーション不足
雑談時間が減って会話が少なくなり、心理的安全性が低くなっているという意見が開発グループ内から出た。
この課題を解決するために以下の対策を行いました。
音声・ビデオ会議のツールを統一する
Zoom、Gather、Discord等を一定期間ずつ利用した結果、オンラインサロン事業部の利用要件(音声通話・ペアプロ時の画面共有の品質、部屋移動・メンバー招集の操作性など)としてはDiscordが一番合っていたためDiscordに統一しました。 導入にあたっては、Discordを初めて使う方向けの説明会を開いたり、会議の最初に利用方法を説明して慣れてもらいました。
Discordに常時接続して気軽に会話できるようにする
導入後は、オンラインサロン事業部全員がDiscordに常駐し、誰がどこで作業しているか分かるようにしています。
※席を外す場合(お客様や他事業部との会議、お手洗い等)はオフラインまたはスピーカーをOFFにしています
コミュニケーションに関しては、話したい人が集まるための部屋を用意し、そこにいる人同士で気軽に話しかけていいルールにしています。
※1on1などクローズドな場で会話をしたい場合は他の人が入れない専用部屋を用意しています
また、開発グループは担当案件の関係者同士が会話やペアプロをしやすいように複数の部屋を用意しています。 それでも会話が混線したり、他の人の声で集中できない場合があるので、その場合は作業部屋に移動して作業します。 作業部屋では、作業に集中している人に対しても気軽に話しかけて良いルールにしています。 なぜなら、「話しかけていいのか分からない」という状況のほうが、コミュニケーションが取りづらくなり困るからです。
雑談を増やす
リモートワーク開始当初はチームが異なるメンバーと話す機会はあまりない状態でした。(新たにジョインしたメンバーともなれば、業務上の関わりもないためなおさらでした。) 会話の機会を増やすことで、結束力が高まるなど色々な気づきがあったため、現在も気軽に話せる場を設けています。
Slackの雑談チャンネル
非同期で雑談したい時に利用します。
開発グループ内のコーヒーチャット
毎週金曜日に15分だけランダムに話し相手を決めて、趣味や最近あった出来事等、自由に雑談できる時間を設けています。
リモートランチ
週1回ランチ会を開催しています。 雑談したりゲームをしたりワイワイしています。
新しく開発グループにJoinする人との雑談
入社直後に既存メンバー(2〜3人ずつ)と雑談する時間を設けています。 最初にメンバー全員と雑談することで心理的安全性を高めています。
その他改善
「リモートワークのここが辛い」とか、「こういう点を改善したい」などの細かい課題は時折発生します。 オンラインサロングループは以下のような振り返りを行う場を設けて、チームがよりよくなるための改善活動を繰り返しています。
dev会(週1開催)
情報共有を行う場で開発チームの課題の振り返りも行います。
スプリントレトロスペクティブ(週1開催)
開発グループは1週間スプリントのスクラムで開発しているので、毎週のレトロスペクティブで点検し、改善点があれば対策を行います。
wevoxを見る会(月1開催)
全社的に導入しているエンゲージメントサーベイ「wevox」の数値変動をチーム独自で定期的に分析し、チーム がよりよくなるためのwedoを決め、みんなで取り組みを振り返る会を実施しています。
リモートワークの導入でどのような変化があったか
事業継続性が高くなった
誰かがコロナやインフルエンザに感染しても社内でクラスターにならないため、事業が止まることはありません。
また、台風や雪などで交通網が麻痺している時も通常通り勤務できるので、外的要因で業務に支障が出ることが少なくなりました。
通勤の負担がなくなった
満員電車で疲弊することがなくなり、時間を有効活用できるのでQOLが上がります。
人材確保しやすい
グループでは長年採用活動に苦労していましたが、リモートワークを導入したことによって地方居住者まで視野を広げた採用を行うことができ、採用者数を上げることができました。
システム障害の対応が早くなった
起きないことを望みますが、システム障害は様々な原因で起きうるものです。 システム障害が発生しても、リモートワークだと出社なしで即時対応できるので被害を最小限に抑えることができます。
※リモートワーク前も自宅から緊急対応はできましたが、VPN環境が整備されておらずパフォーマンスが悪かったため、対応に時間がかかっていました
まとめ
今回はオンラインサロン事業部 開発グループのフルリモートワーク導入事例を紹介しました。 リモートワークはデメリットもありますが、定期的に振り返って対策することである程度解決できますし、オンラインサロン事業部の場合はメリットのほうが大きいと判断しています。
DMMオンラインサロンでは開発チームのメンバーを募集しています。少しでもご興味を持たれた方、まずはカジュアル面談で気軽にお話ししてみませんか?