はじめに
はいどうもー! DMM.comの福岡です! 普段は動画プレイヤーの開発をしているエンジニアです。 今回、高専出身で高専プロコン未経験な私が、第29回 全国高等専門学校プログラミングコンテスト(通称: 高専プロコン)に行ってきましたので、その様子をお届けしたいと思います!
Let’s go to 高専プロコン in 徳島 ✈️✈️✈️
※前回の様子はこちら
高専プロコン とは
全国の高専生が集まり、友情・努力・勝利の3つを合わせてプログラミングの技術やアイディアを競い・互いを高め合う、そんな青春を体現した大会です。 部門は「自由・課題・競技」の3つがあり、学生たちは半年以上前から開発に取り組み、予選を通過すれば晴れて本選出場となります。
課題部門:テーマに沿ったプロダクトを開発する部門。今年は「ICTを活用した地域活性化」(全20チームが本選出場)
自由部門:参加する高専生の自由な発想でプロダクトを開発する部門(全24チームが本選出場)
競技部門:最良解を求めるためのアルゴリズムを競う部門。今年はチーム対抗の陣取りゲーム
DMMはそんな高専生を応援するため、協賛企業として参加し始めて今年で3年目になりました。
これが高専プロコンだったのか、、、!
10月末ということもあり、徳島は少し肌寒かったのですが、盛り上がる会場の中は熱気に溢れていました。
自由部門や課題部門の展示ブースでは、学生と協賛企業や先生方との間で活発な議論がなされ、 作品紹介プレゼンではいくつも質問が飛び交っていました。また競技部門では、最終結果が出るまで勝敗が分からず、観客側にとってはハラハラ・ドキドキな展開でした!
どれもこれも創意工夫が感じられる作品や競技ばかりでしたが、 全部紹介すると時間が足りないので、今回は私の中で印象に残った作品から2つだけ紹介したいと思います!
自由部門: わあるど / 香川高専(詫間キャンパス)
「わっかを作って」コミュニケーションを育むゲームですね。 複数人で手をつなぎ、“め”や“◯”などの記号や文字を作るのですが、 手を繋ぐ行動で相手と自分の心と体の両方の距離を近づけるというアイディアに驚きました!システムの完成度も高く、分かりやいUIでとっても良かったです!
課題部門: Mothman / 鈴鹿高専
お洒落なライブプレゼンシステムです。以下の機能が搭載されていました。
- 発表スライドをWEBでブロードキャスト
- 発表の模様を会場からライブ配信で生中継
- WEB上でのインタラクティブなチャット/コメントの投稿
- 発表動画のアーカイブ・投稿コメントの記事化
上記に加えて、「顔バレやだなー」って人に3Dアバター化の機能(いわゆるバ美肉)もあり、 実用的で「なにこれすごい!」という感じでした。
当日の3部門の様子は、Yahoo!さんの方から動画レポートとしてYoutubeに投稿されているので、興味のある方はぜひご覧になってください(高専プロコンの雰囲気が少しでも伝わると思います!)
🎉 DMM.com賞は 沖縄高専のSafetyPlus 🎉
DMM.com賞を授与した作品は、課題部門 沖縄高専のSafetyPlusです!
ざっくりいうと、道路標識のi18n(国際化)です。観光産業が盛んな沖縄では、外国人観光客がレンタカーを借りる機会が多いそうです。 問題となるのが、その方の交通ルールや標識・言語の違いにより、 安全なドライブが阻害されることです。2016年の報告によると、外国人観光客のレンタカー事故は9648件にも上るそうです*1。 沖縄高専の学生は車内にHUD(ヘッドアップディスプレイ)を設置し、 そこに日本の標識に対応する自国の標識や、右左折のガイドアニメーションを表示させ、問題の解決を図っています。
実際にデモを見させてもらいましたが、撮影した映像に表示される標識や擬似的なウィンカー操作を認識し、観光客に合わせたガイドが表示されてました!給油ノズルの色も国により異なるそうで、誤給油を防ぐため給油扉が開いた時にもガイドが表示されるなど、とっても親切でした。
🚗これで安心・安全にドライブできますね 🚙
ブースのデモ映像
受賞のポイントは次の3つです。
- 明確な課題設定と、シンプルなハードウェア構成、既存のシステムと親和性の高い分かりやすいインターフェイスを有したシステム
- ブースで実演されたデモにおける説明に過不足がなく、たいへん分かりやすかった
- 無駄なレイヤーの少ない手慣れた雰囲気の綺麗なコードで、ドキュメントなく全体像が理解できる
総合的に見て、とてもきれいにまとまった良いプロダクトだと思い、DMM.com賞を授与しました! 沖縄高専の皆さん、おめでとうございます。 👏👏👏
🎉 出場者全員にGoogle Pixel3 + Daydream View 🎉
高専プロコンに初めて参加してみて
どの作品もこだわりがあって、わくわくしました!小学生並みの感想を言うと、すごい!のヒトコトになるのですが 「どこがすごいの?」って聞かれると、
- 学生生活を過ごしながら、プロダクトを作成する(半年以上前から)
- 開発スケジュールを立てられる
という点で、テスト期間もあり忙しいなか頑張ったねっ!と全チーム褒めたくなりました。開発スケジュールの立案に関しては、現在進行形で自分も苦労しています。立てるのも難しく、予定どおり進まなかったり、思った以上に進んだり……。参加した学生たちもいろいろな経験を経て、本番当日があったかと思いますが、一段落した今振り返ってみて、そこに何か気づきがあればいいですね!(おせっかいです)。
他にも、おそらく上級生たちがメインで作っているプロダクトを下級生たちが一生懸命説明している姿や、 作品紹介プレゼンで緊張している姿など、感慨深いものがものがあり、「また行きたい!」という言葉が自然と浮かびました。
おわりに
協賛企業や先生方、運営として関わった皆さん、そして学生の皆さん、本当にお疲れさまでした! 私自身、高専プロコンへ参加できたことが嬉しくて、それを作り上げてくれた皆さんに感謝の気持ちでいっぱいです! ありがとうございました!
全国の高専生の皆さん、また来年の高専プロコンも楽しみにしています!卒業を迎える皆さんには、これからの社会での活躍を期待しています!
DMMでは高専生も積極的に採用しています!興味を持った方は新卒採用ホームページもチェックしてください!※2020年新卒採用は年内開始予定です。
*1:沖縄高専 Safty Plusの作品紹介資料より