5月19日(日)に東京競馬場で開催された第80回優駿牝馬(通称オークス/GI:グレードワン。賞金の高い最高峰のレース)にて、DMMドリームクラブ所属馬「ラヴズオンリーユー」が史上5頭目の無敗での制覇を成し遂げました。
今回は、競馬を知らない皆さんにも、この快挙をわかりやすくお伝えしたいと思います。
お話を伺ったのは、DMMドリームクラブの椎名さんです。
まずは、オークス制覇についてなのですが、それって、そんなすごいことなのですか?
椎名:クラシックという3歳馬しか出られないレースの牝馬約3,500頭の頂点に立つ快挙なんです。最高格と言えるレースで、そこで13年ぶりの無敗制覇です。
総額400万円以上になるという・・・貴重な金のメダルとトロフィー。
メダルには「内閣総理大臣」の文字が刻印されている。
私は競馬素人なのでよくわからないのですが、DMMとしては、結構喜んでいい感じのことですか?
椎名:出資会員の皆様にはもちろん喜んでいただけましたし、出資していないDMMバヌーシーのユーザーの方からもたくさん祝福の声をいただきました。それからDMMにかかわる馬が勝ったということで、会員でなくても、馬券を買わなくても、グループ全体に夢を与えられたのかなと思います。わかりやすく言うと、実績がない高校が、甲子園で決勝に出てそのまま初優勝してしまった感じに近いと思います(笑)。
そんなにすごいことなんですか?
椎名:はい。DMMバヌーシーは、サービス開始からまだ1年9カ月です。私はスポーツ新聞の競馬担当記者を18年していたのですが、そんな短い期間に無敗制覇なんて聞いたことがないです。とても大きな幸運に恵まれました。
ラヴズオンリーユーを競り落とした時のことを教えて下さいますか?
椎名:ラヴズオンリーユーは、血統に詳しい方にリストアップしていただいた中から絞り込み、最終的に弊社の野本が決断したと聞いています。素晴らしい血統のため値段は高かったのですが、高額馬がだからといって走る確率が高いわけではありません。そんな中で結果を出せたのは、野本の事業に対する気持ちの強さが運を引き寄せたのかなと思います。
大きな決断だったんですね。そもそも、子馬って一体いくらぐらいするものなんですか?
椎名:ラヴズオンリーユーは、1億6千万円です。
!!!!! 1億6千万円ですかっ!!! 亀山会長に相談されて?
椎名:全体の予算は決まっていますが、馬の選定や金額に関しては任されていますから、個別に相談することはありません。オークスはテレビ観戦で喜んでくれたと聞いています。
DMM の一番の強みの「やってみなはれ」精神が垣間見られるエピソードですね。
椎名:もちろん他の皆さんも勝とうと思って、血統の良い高い馬を買うんです。でも、高い馬を買い続けても簡単に勝てるわけではありません。馬は怪我もしますし、骨折して1億6千万円の馬の競走生活がその瞬間で終わってしまうこともあります。
まさに生き物ですね。
椎名:はい。現在、DMMドリームクラブでは1世代13頭ほどを抱えていますが、他のクラブと比較すると少ないほうです。実は、全体で200頭以上など、頭数を増やしていかないと、トップホースはなかなか送り出せない世界なんです。
そんな世界なんですか! 実績がない高校が、甲子園で優勝っていう意味がわかりました。
椎名:そういう頭数が少ない中でラヴズオンリーユーのような馬がこんな短期間に出てきたことは、目の前で奇跡が起きた感じでした。DMMバヌーシーの会員の皆さんの感極まる感じが凄かったです。みんなで喜びを共有できたのが何より嬉しいですし、ほっとしました。
馬のことをあまりよく知らないので、素人質問になってしまいますが、ラヴズオンリーユーは女の子ですよね? 雌と雄ではやはり走りに差があるのですか?
椎名:人間の格闘技のような差はないですが、馬の世界でも身体能力で言えば相対的には牡馬が上です。でも、最近は世界的に牝馬が強くなっていて、牝馬のチャンピオンが何頭も誕生しています。競馬はブラッド(血統)スポーツとも言われるのですが、種牡馬が1年に何頭も子供を残せるのに対して、牝馬は1頭しか産むことができません。母親は希少価値が高いんです。これからも怪我なく走り続け、そのあとは母馬として優秀な遺伝子をまた次の世代に残してほしいです。
夢が広がっていきますね。
椎名:ラヴズオンリーユーが生んだ子たちも後に活躍することになると思いますよ。
ラヴズオンリーユーの国内での出走予定や、海外進出など教えてください。
椎名:次は、10月13日に京都競馬場で行われる秋華賞、これもまた3歳牝馬のGI(グレードワン、賞金の高い最高峰のレース)ですが、そこに直接向かうか、ステップレースを使って向かうことになると思います。そして、ここでの結果次第では、その後の海外進出も考えています。いずれにしても、調教師の矢作先生と相談して決めることになると思います。
競馬って、海外だと、どの国が盛んなのでしょうか?
椎名:近代競馬発祥の地とされるのはイギリスですが、アメリカ、オーストラリア、ドバイ、香港など世界各地にビッグレースが存在します。そのなかでも格が高いレースとして、日本でもよく知られているのがフランスの凱旋門賞ですね。ラヴズオンリーユーも、来年は世界を視野に入れたいですね。
DMMバヌーシーの世界進出、楽しみですね。DMMバヌーシーの他の馬のことも教えてくださいますか?
椎名:はい、昨年の皐月賞、日本ダービーに出走したキタノコマンドールは怪我をしてしまい、現在は復帰に向けてリハビリを続けています。デビューを控えた2歳馬では、ダブルアンコール(GIを7勝したジェンティルドンナの全妹)やエブリワンブラック(GIを7勝したキタサンブラックの全弟)などが期待の星です。頭数が少ない中でラヴズオンリーユーのような馬が出ましたから、また夢を見られる馬を出せるといいなと思っています。
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競馬界に新風を吹き込んでいく感じですね
椎名:自分が関わった馬が優勝できる体験は、そうそうないものです。金銭的な部分よりも、保有する馬がレースに出るまでの過程やドラマを楽しんで、勝った時の体験を楽しむことに価値があるんだと思います。
自分が選んだ馬をずっと見ることができたら、それこそ自分の馬って感じになりますもんね。やっとバヌーシーの馬主になる醍醐味がわかりました。私も、これから「夢」を一緒に追いかけたくなりました!
ダブルアンコール
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