新プラン「DMM×DAZNホーダイ」の驚きの中身とは
DMMプレミアムとDAZN Standardのセットプラン「DMM×DAZNホーダイ」のサービスがスタートしました。どのようなサービスなのか改めて教えてください。
村中:まずDMMプレミアムとは、当社が展開している幅広いエンタメサービスをお得に利用できるサブスク会員システムのことです。なかでも大きな目玉になっているのが昨年12月にローンチしたばかりの動画配信サービス「DMM TV」。アニメをメインに、2.5次元やバラエティ、映画、ドラマなど幅広いエンタメ作品を視聴することができます。
そして今回、DAZNさんと提携して、新しくスタートさせたのが「DMM×DAZNホーダイ」です。こちらのセットプランに加入したユーザーは、DMM TVを視聴できるのはもちろん、DAZNさんが配信する世界のスポーツコンテンツもあわせて楽しむことができるようになります。
山田:当社はグループ全体で200以上の国と地域でサービスを展開していまして、年間で換算すると2万7,000試合以上のライブ配信を行なっています。今回の「DMM×DAZNホーダイ」は、そんな当社のサービスを最大限に楽しむことができる「DAZN Standard」というプランがセットとなっています。
明治安田生命Jリーグやプロ野球といった国内コンテンツだけでなく、AFCアジアカップや欧州サッカーなどの国外コンテンツも非常に充実していまして、モータースポーツ、テニス、ボクシング、ゴルフといったあらゆるスポーツコンテンツを取り揃えています。さらに見逃し配信やハイライト、オリジナルコンテンツを視聴することも可能で、スポーツファンの方々にはきっと満足していただけるプランです。
なぜ提携が実現したのか?アニメ×スポーツの共通点
いつから「DMM×DAZNホーダイ」の話は進んでいたんですか?
山田:DAZNがベルギーリーグの配信を開始したあたりからですよね?
村中:そうでしたね。もともとDMMは2017年にベルギー1部リーグのシント=トロイデンVVのオーナー権を取得していて、そのリーグの放送が開始された2020年のタイミングでDAZNさんとのお付き合いが始まりました。実は、今回の提携のこともDMM TVが構想段階のときからずっと相談させてもらっていたんです。
過去には冨安健洋選手、遠藤航選手、鎌田大地選手など、日本を代表する選手が所属
現在もシュミット・ダニエル選手、岡崎慎司選手などが活躍している
お互いにエンタメとスポーツの組み合わせに可能性を感じていた?
村中:親和性はかなり高いと思っています。そもそもエンタメとスポーツって全年齢の方が楽しめるコンテンツじゃないですか。アニメ作品はお子さんからお年寄りまで見る時代になりましたし、スポーツだって年齢関係なくプレーされています。試合観戦も昔から老若男女問わず楽しんでいますよね。
「推し」がいるというのも、エンタメとスポーツの共通点です。アニメに登場するキャラクターに推しがいるように、スポーツでもチームや選手という推しがいる。ファンの方々のすさまじい熱量はどちらも負けていません。
多くのエンタメ作品がラインナップされているDMM TVにとっても、DAZNさんが持つスポーツコンテンツの力は大きなプラスになるはずだと考えています。
山田:DMMさんはエンタメも強いですけど、それ以外に生活に密着したサービスを幅広く展開しているのがすごいですよね。金融もあれば、教育もあって、ヘルスケアもある。こういった日常生活に根ざした強いタッチポイントは、スポーツファンとの新たな出会いの場として非常に魅力的です。より多くの方にスポーツコンテンツを届けたい当社としても、今回の提携は自然な流れだったと思います。
それに、スポーツをテーマにした漫画やアニメはいまだにものすごい人気で、DMM TVではそういったスポーツアニメも配信されていますよね。さきほど村中さんがおっしゃったようにお互いのコンテンツの相性はすごくいい。アニメとスポーツの両方に興味のある人にとっては、きっと今回の新プランはベストの選択になるはずです。
WBCの閉幕後に大きな変化が起こる
ちなみにおふたりとも先日閉幕したWBCはご覧になりました?
山田:もちろん。僕はベタですが、開幕する前から大谷翔平選手に注目していました。メジャーでの活躍、国内外の盛り上がり方、そして年俸の額。何から何まで異次元の選手じゃないですか。個人的にはこれまでMLBに挑戦してきた日本人のなかで一番のスーパースターだと思っていて、今回のWBCでも日本中のファンを沸かせてくれましたよね。
村中:僕はダルビッシュ選手がとても気になっていました。投げた球の軌道を正確に記録してくれるトラックマンという機械があるんですけど、彼は普段からそれを使って投球を分析したり、新しい変化球を試したりしていました。投手としては、ちょっともう考えられないくらいの知識量というか。だから今回彼が侍ジャパンに参加したことで、ほかの日本選手たちのレベルがかなり底上げされたんじゃないかと考えています。
山田:WBCのような大会がスポーツファンを増やすのは間違いありません。今回の大会でも普段はそれほど野球に興味がない人でも試合を観たでしょうし、大会が終わったあとでもその熱狂の余韻ってすごく残っているはずなんですよ。
でも次の大会は3年後じゃないですか。じゃあどこにその余韻を向けるのかというと、今度は選手たちの普段の試合を観てくれるようになるんです。
村中:そういう点で言っても、世界中のあらゆる試合がいつでも視聴できるDAZNって良いサービスだと思うんですよ。最初は誰でもにわかファンじゃないですか。でも、そこからどんどん興味が湧いていく。実際の試合を観に行ったり、DAZNで試合を観たりして、本当のスポーツファンに変わっていくんです。そしたら次の大きな大会のときには、以前よりもっと試合を楽しむことができるようになっているはず。スポーツにとって良い循環が生まれていくと思います。
筋書きのないドラマこそ追求すべき付加価値
これからスポーツコンテンツの視聴にはどのような変化が訪れると思いますか?
村中:はっきり言って、スポーツの体験を縦の方向で深めていくのは難しいですよね。やはり直接試合を観に行くことが最高の体験です。そこにはどうしても勝てない。
ただ、横の方向にはまだ可能性が残っていると思います。つまり、チームや選手たちのサイドストーリーで広がりや付加価値を持たせる。そういったコンテンツを巧みに組み合わせることができれば、試合観戦やスポーツ中継はもっと面白くなります。
2022年12月のサッカーW杯で起きた「三笘の1ミリ」もそうだったと思うんです。誰もが出ていると思ったギリギリのラインで三笘選手がパスをして、見事にゴールを決めたのが田中選手だった。この2人は同郷で、しかも中学まで同じチームでプレーをしていたんです。たとえサッカーファンでなくとも、そのことを知ると思わずあのシーンに特別な意味を見出してしまいます。
山田:筋書きはないのに、あたかもそうなると決まっていたかのようなドラマが生まれるのがスポーツの醍醐味ですよね。
村中:僕はスポーツのそういうところが好きなんです。そのドラマが生まれた瞬間、関連する情報を知っているか否かで、スポーツを観るという体験はまったくの別物になります。だから、スポーツコンテンツの可能性もここにあるんじゃないかなと。
山田:「今週の見どころはここです」と言われて、ゴールシーンをつないだハイライトを見せられても気持ちはまったく動かないですもんね。やっぱり日本のスポーツに圧倒的に足りないものって、試合をより楽しむためのコンテンツなんですよ。
不足している理由としては、お金がかかるのもそうなんですが、それ以上に作り手がいないことが大きいと思います。こういったコンテンツは作り手のスポーツの知識がものすごく試される。作り手側が薄っぺらいと、たとえ素材はあっても掘り出せないし、活かすことができません。
むしろそこに力を入れているのは海外です。専門のプロダクションに所属するプロたちがその手の映像を作っているから完成度が桁違い。まさにDAZNでも今後はそういったコンテンツを増やしていきたいと考えているところなんです。
村中:DMM TVでも、スポーツアニメや漫画を特集したオリジナル番組、オリジナルのスポーツ番組の配信を検討していて、より多くの人に楽しんでもらえるようなスポーツコンテンツを模索しています。
DMMとDAZN。それぞれのアプローチで、スポーツとエンタメをこれまで以上に盛り上げていきたいですね。
DMM×DAZNホーダイに興味がある方はこちら!
事業提携を検討している企業様はこちらをご確認ください。