※研修資料は最後にまとめて公開予定ですので、お楽しみに!
5月中旬~6月末は、開発演習
前回の記事で紹介したweb開発基礎を終え、5月中旬からは開発演習に突入しました。
サーバーサイド・フロントエンド・Android・iOSの順にそれぞれ1週間ずつしっかりと時間をかけ、DMMで扱う技術を使ってソフトウェアのプロダクト開発を網羅的に学んでいきました。
X(旧Twitter)のような「yatter」というアプリを開発すべく、最初はスキーマをもとにAPIを実装しました。
続いてWebフロントとネイティブアプリ両クライアントも自分で作り上げて動かす実践的な演習を行いました。
「yatter」開発演習内容
- 「yatter」サーバーサイド演習
- Goの基本的な文法を理解する
- エラーハンドリング処理を実装する
- データベースと連携した処理を実装する
- MVCアーキテクチャを理解し、規約に従ったシステムを構築する
- JSONデータをレスポンスで返却するAPIを実装し、クライアントと連携させる
- 「yatter」フロントエンド演習
- フロントエンド開発に必要な知識を、なぜ必要なのかも踏まえて網羅的にインプットする
- Next.js, TypeScriptを用いて、動くアプリケーションを作れるようになる
- 「yatter」Android演習
- Androidアプリ開発の全体像を理解する
- 実務で使うライブラリや技術の概要を把握
- モバイルアプリ開発の特徴を理解する
- 「yatter」iOS演習
- iOSアプリ開発の全体像を理解する
- SwiftUIを用いた簡単なiOSアプリを開発する
- モバイルアプリ開発の特徴を理解し、Webアプリとの違いを説明できる
- スクラム開発・スクラム学習振り返り
- スクラム開発のメリット・デメリットを知る
- スクラム開発を体験し、座学だけでは感じることのできないメリットを理解する
研修を受けた新卒社員の感想
yatter APIの実装では、Goの言語仕様だけでなく、アーキテクチャ周りで得られた学びも多かったです。Wikiやリポジトリを読み込み・Dao周辺理解の深掘り・appendixの実装など、今回手が追いつかなかったところの実装も今後行っていきたいと思います。(バックエンド演習)
Reactの講義がかなり丁寧だったので、実際にコードを書くときに体系的に描けるようになっていました。とても良い講義&ライブコーディングだったと思います。(フロントエンド演習)
初のモバイルアプリの環境構築や開発だったので、学ぶことが多かったです。モバイルアプリ特有のバッテリーやサイズなどの問題もあり、とても興味深かったです。(Android演習)
composeの基礎をしっかり理解し、実際に「yatter」を書くことで理解度が上がりました。
表面から書くことで目標を細かくすることができ、モチベーションの維持ができました。
ライブコーディングで考え方を理解できました。(Android演習)
レイヤードアーキテクチャ、マルチモジュール、VIPERなど、講師の方から詳細なiOSアーキテクチャの説明を伺えて理解が深まりました。また、それをもとに簡単なモバイルアプリを独自に実装することができました。(ios演習)
モバイルは使用する予定はないのですが、新しい考え方を吸収することができました。今後業務で間接的には関係してくるので、言語思想や設計を理解した上で対応できるエンジニアとなっていけたらと思います。(ios演習)
7月は、応用発展技術
開発演習も終わり、いよいよ研修も折り返しです。7月は応用発展技術、すなわち専門的な技術を学びました。外部研修でGoogleさんのオフィスにお邪魔してGCPを触ったり、今年からDMMのWeb3事業に絡めた「ブロックチェーン研修」が始まったりと、なんでもやってるDMMらしく多様な技術を柔軟に取り入れ、充実したコンテンツです。
さらにプロダクトを作るだけでなく継続的に運用改善するためにCI / CD・テストなども学び、配属後すぐにさまざまな実務をこなしていけるよう研修内でサポートしていきます。
応用発展技術 研修内容
- セキュリティ
- セキュリティの重要性とセキュリティ技術を理解する
- DMMのサービス開発におけるセキュリティ対策の現状を理解する
- 実際のアプリで発生する脆弱性とその回避策を理解する
- Terraform
- クラウド環境での実践を交えて、インフラストラクチャ構成を管理するコードを記述する方法を学ぶ
- ECS Fargate
- Webサーバをスケールアウトさせる必要性を理解する
- 実行環境の違いや特性を理解する
- 上記を踏まえAWS ECS Fargateの優位性を体感する
- ビルド・デプロイ・ジョブ実行(CI / CD)
- CI / CD ツールの役割を理解する
- CircleCIを使う
- GCPトレーニング(外部研修)
- 認証認可
- 認証認可を実現する技術を理解する
- テスト技術
- 各種テスト手法ごとの観点や目的を理解する
- テストケースの洗い出しに必要な理論や手法を理解する
- 各種テスト仕様書のフォーマットを理解し読解する
- 自動テストのためのテストプログラムを実装する
- テストファーストの開発思想を理解する
- テストケース、テスト手法、テスト自動化(xUnit)
- オブザーバビリティ入門
- 監視で見るべきポイントを理解する
- o11yという概念と重要性を理解する
- ブロックチェーン入門
- ブロックチェーン・web3の基礎を理解する
- KPI分析手法、科学的改善
- サービス数値の分析手法と改善の流れを学ぶ
- 機械学習
- 機械学習とは何か・どう実装するのかを理解する
- フレームワークの使い方を理解する
- サービス発案・ソリューション企画
- ユーザの抱える課題を具体的に解決できる手段を生み出すために、フレームワークを通して思考のプロセスを身につける
研修を受けた新卒社員の感想
セキュリティリスクの測定や見積もりの方法や基準を知ることができました。今まで、セキュリティは難しくて手を出しにくいと感じていましたが、今回の研修でハードルが下がりました。とっかかりが見えたので自分でもう少し学習しようと思いました。(セキュリティ研修)
Terraformは初めて触りましたが、CLIベースで環境を構築できる便利さを実感しました。まだ経験が浅いため、ドキュメントを参考にしながら自分でももっと手を動かしてみたいと思います。(Terraform研修)
AWS研修やこれまでのインフラ系の研修で得た知識を活かして、GCPの説明を理解度の高い状態を維持しながら聴くことができました。ハンズオンでも、これまで得た知識もあって、あまりつまずくことなく実践することができました。AWSと類似になっているところはとても多いのですが、しっかり違いをご説明いただき理解することができました。(GCPトレーニング研修)
機械学習はさっぱり……でしたが、回帰・分類については今日の研修でできるようになりました。機械学習について実践で学べて苦手意識がなくなったので回帰について、為替を予測できるモデルを開発したいです。(機械学習研修)
メンバーと資料作りをしながらアイディアを研鑽するのがとても楽しかったです。ユーザーやクライアントに実用イメージを持ってもらうなどの課題も見えて、明日以降へのモチベーションが高まりました。(サービス発案・ソリューション企画研修)
配属先が決定しました
第1回の配属希望調査後、新卒メンバーがそれぞれ希望を出したすべての部署と1on1を実施しました。(第5希望まで)
説明会では聞けなかった詳しい業務の話や部署の雰囲気、目指せるキャリアなど、最後の希望調査を行うにあたって知りたい点を面談で確認できたようです。また、各部署が実施するMTGやスクラムイベントに参加させてもらったり、組織の様子がわかるように、LT会や勉強会、懇親会など、さまざまな企画に参加し理解を深めました。
そして7月末に最終の配属希望調査を行ない、全員の配属先が決定しました。
1回目の調査とは大きく順位を変えて最終希望を出す人も多数いました。配属前に組織を深く知れたからこそ、自分に合った場所を選択していただけました。研修で培った技術力を存分に活かし、1年目からバリバリ活躍していってほしいですね!
8月は、いよいよ最後のチーム開発演習
研修の最後は各チームに分かれてサービスを開発します。3カ月間のインプットの成果を最後の3週間で存分に発揮していただきます。技術スタックだけでなく勤務時間の使い方や発表形式などすべてが自由です。研修の最終日にはCTOやVPoEも見に来る成果発表会で、デモを交えてプレゼンをしていただきます。毎年「このままプロダクトとして成立するのでは?」といった意見が出るほどのクオリティの高さに驚かされており、今年も先輩社員たちは非常に楽しみにしています。
おわりに
さまざまな技術を基礎から応用まで網羅する3カ月間の研修もいよいよ終盤です。「プロダクト開発における知識の地図」を用いて最後のチーム開発演習を乗り越え、自信を持って現場に踏み出していってほしいです。
多くの研修で、2021年・2022年に入社した新卒エンジニアが講師やフォロワーを務めています。特に今年は2022年に入社したメンバーが活躍してくれました。研修を終えた今年の新卒メンバーとともに来年さらにパワーアップした研修を作りあげていくのが楽しみです!
DMMのエンジニア職に興味を持っていただけた方はぜひご応募ください!
※2023年サマーインターンの募集は終了致しました。本選考の受付は9月頃スタート予定です!
技術研修の開始記事はこちら