なぜ、なんでもやっているのか
村中:よろしくお願いします。本日のテーマは『理想もいいが、まず稼げ!』ということで、かなり挑発的な題目になっていますが、DMMが「なぜ」「どうやって」事業を増やしているのか、お話していきたいと思います。
最初にDMMのことを簡単に紹介すると「なんでもやってる、DMM」と最近は謳ってまして、AIから農業まで、グループ全体で60以上の事業を展開している会社になります。
もう少し細かい数字もご紹介しますと、約4,000万人近い会員数を抱えてまして、売上規模は3,000億円を突破。設立25年でグループ会社も25社、従業員数は4,400名となっています。
※2 DMM.com サービスの会員数(2月期)
まず目を引くのは、やはり事業数の多さだと思います。私も立場柄、「DMMって、どうしてこんなに何でもやってるんですか?」とよく聞かれるんですが、実は最初から増やそうと思ってやっていたわけではなくて。意図的に事業ポートフォリオを増やそうと意思決定したのはここ10年くらいの話です。
事業数が多いことの一番のメリットは、「変化に強い」こと。コロナが象徴的ですが、大きな外部環境の変化があったときに、企業として生き残りやすい。我々の事業でいうと、水族館などリアルの店舗を持つ事業はコロナの打撃を受けましたが、逆にオンラインに軸足を置くサービスは伸びました。
どんな市場環境が訪れても、「どこかは凹むけど、どこかは伸ばせる」という状況をデザインできることが、事業数を多く抱える我々の強みになっています。
松山:私が担当している『DMM チャットブースト』は、まさにコロナ禍の中で生まれた事業です。もともとリゾートバイト事業を運営していたグループ会社の「ハッシャダイ」に、コロナの影響で売上がゼロになるという危機が訪れました。何か新しい試みを...ということで、当時内製で使っていたシステムを外販する形にトライしたことが、チャットブーストの始まりでした。
仮説検証を繰り返して手応えを得たタイミングで、一気に人員も増やし、契約獲得にリソースを全投下しました。商品数も増やして、クロスセルやアップセルを強化。結果的に、前年比で契約数650%と急成長を記録することができました。
村中:コロナという大きな外部環境の変化の中で、「0→1」の新しい挑戦をして成果を生み出せた事業の一つですね。
どうやって、なんでもやっているのか
村中:『DMM チャットブースト』のように、新規事業が急成長できる仕組みが、DMMには確立されています。
まず1つ目は「権限移譲」。60以上の事業を私がすべて見るのは物理的に難しいので、それぞれの担当役員にほとんどの意思決定を任せています。各役員も、どんどん現場に権限移譲していくカルチャーが浸透してるので、それがDMMグループ全体の「スピード感」や「実行力」につながっています。
松山:私も、自分が見きれなくなったら、どんどん他のメンバーに裁量を渡していってますね。
大島:権限移譲が活発な一方で、トップダウンの「ダイナミックな投資意思決定」も、DMMの大きな魅力だと思います。私が代表を務める「株式会社インフラトップ」は、『DMM WEBCAMP』というプログラミングスクール事業を運営している会社で、2018年にDMMグループにM&Aの形でジョインしました。
当時、他の事業会社からも買収のオファーを頂いていたのですが、DMMは提案のスピード感がとてつもなく早かった。グループイン後も、僕が思わず「まだ早すぎないですか?」と断ってしまうほど、大規模なプロモーション施策を村中さんが提案してきてくれたこともありました(笑)。
とにかく早くて、スケール感が大きい。あとは予算の部分ですね。目先のPLはそこまで気にせずに、1年先の10億より3年先の100億を目指していける環境が、DMMの魅力です。
村中:「横串のバックオフィス支援体制」も、グループ全体の事業成長を支える仕組みの一つかなと思うけど、どうですか?
松山:とても感じます。私は企画や事業開発を通じて売上を伸ばすことは好きですけど、法務や財務の部分は、疎かになりがちで...。でも社内には、25年間、数多の事業を下支えしてきた歴戦のバックオフィスチームがいます。彼らに相談すると、早くて的確なフィードバックが返ってくるので、とても助かっています。
大島:グループ会社に対しても、支援体制が整っているので有り難いです。バックオフィスはまるっとお願いして、自分たちは事業のトップラインを伸ばすことだけに集中できる環境はとても良かったです。
村中:時間やマインドシェアの使い方を変えられるのは、大きいよね。
大島:はい、時間って複利が効いてくるので。使える時間が倍になったら、考える時間も倍、その結果生まれるものは倍以上に...というところがあるので、インパクトは大きいですね。
キャリアパスから見たDMM
村中:個人のキャリアを伸ばすという点では、DMMの環境はどうですか?
松山:ジャンルも事業フェーズも様々なので「なんでもできる」のは、まず魅力ですよね。手を上げれば、何度でも打席に立たせてくれるのは、DMMならではだと思います。
村中:経営目線では、社員の定着率もポジティブな数字が出ていると感じます。転職しなくても「隣の部署に異動したら、全然違う経験ができる」みたいな会社なので。
松山:新入社員でも誰でも、社内提案の機会は常に開かれてますよね。役員陣と壁打ちしてアイデアを磨き込んで、実際に社内発から事業化に至ったケースも何個もある。僕も今度、全然違う領域で新しい事業提案をしようと思ってます。
大島:僕の場合は、「0→1」の立ち上げ期は自分たちだけでやって、DMMにグループインしてから「1→10」の仕組み化・収益化のフェーズに取り組んだ形です。新規事業の「0→1」以外のフェーズでも、やりがいのある仕事ができるのが「なんでもできる」DMMの魅力だと思います。
村中:総括すると、今日皆さんにお伝えしたかったのは「DMMは、幅広い事業ポートフォリオを持っている」ということです。社内提案やM&Aで毎年多くの新規事業が走り始めます。多様な視点から事業を学べる環境があるし、チャレンジしたい人にはチャンスがゴロゴロ転がってる会社です。
DMMで働くことに興味を持った方がいれば、多くの事業で求人も出してますので、ぜひ連絡してもらえると嬉しいです。
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