はじめに
今年もDMM.comの技術研修がスタートしました。例年どおりオンラインで開催し、昨年よりも半月程度長い4ヶ月弱の研修期間となります。
昨年オンライン研修を受けた先輩エンジニアを運営メンバーに迎え、講師を担当する社員を継続的にサポートする体制をさらに整えて、よりパワーアップした研修を行っていきます。
参加する新卒入社者からも「楽しみにしていた」「入社の決め手」といった声があがっており、期待が高まっております!
DMMの技術研修について
研修の目的
DMM.comは多くの事業を抱えており、開発職も多くの事業に関わっています。事業やプロダクトの成長のためには、広範な知識を身に着け自身の専門性を高めることが必要とされます。
この技術研修のコンセプトは、「プロダクト開発に必要な技術」を知り、自身の「知識の地図」を作ることです。この研修を通じて、実際の開発現場で「立ち向かう課題を解決する力」「課題に立ち向かうための技術力」を鍛えます。
また先輩エンジニアから技術を学びつつ、「DMMのエンジニアとして求められるスタンスやマインドの習得」も意識することで、技術力だけでなく価値観や思考もあわせて成長していくことを目指します。
研修開始に向けて(CTO/VPoEメッセージ)
研修開始にあたって、CTOの渡辺とVPoEの大久保より激励のメッセージが新卒入社者に送られました。
みなさんがDMMで活躍するにあたって、「まずこれぐらい知ってほしい」「これから先ぶつかるだろうな」と思うことに対して先んじて教えてもらうための期間としての研修です。 それぞれの技術ができる人も初めての人もいると思いますが、焦らずに協力して物事を進める良いチャンスになると思います。自分が「何が強くて何が弱いのか」を改めて見れる状態になってくれることを期待します。 - CTO 渡辺 繁幸
研修が始まって、知っている領域は慣れている部分もあって簡単なこともあると思います。知らないところは楽しい反面、貴重です。「知らなかった状態」を覚えていてほしいです。 業務に入るとエンジニアはエンジニア以外と話すこともあります。「知らない人たち」に対して理解してもらうように話すことは重要。そのため、「知らないことを知る」「知らないことの状態」を覚えていてほしいです。いろんな人と話して、いろんな気づきを得てください。 - VPoE 大久保 寛
昨年からの変更点
講師陣と運営体制の強化
昨年まではCTO室などの横断的な組織が中心となって講師を努めていましたが、今年は社内横断的な運用体制を新たに作り、昨年までのコンテンツをブラッシュアップしています。
とくに大きな今年度の特徴として、講師・フォロワー担当者の約6割は技術研修経験者である新卒入社の先輩エンジニアである点が挙げられます。
通常業務では関わらないエンジニア同士で横のつながりを作ったり、講師として教えることで成長できる側面もあり、講師として関わることで様々な成長機会があると感じられます。
技術研修を経験し、開発現場で新たに学んだことなどを教材にフィードバックするサイクルもでき始めています。
研修のスケジュール
今年は前年度のカリキュラムを引き継ぎつつ、それぞれのコンテンツのブラッシュアップを行っています。
技術のスキル習得以外にも様々な取り組みが並行して進みます。
研修期間の様々な取り組み
事前学習
技術研修は入社前から始まっています。
個人の得意不得意に合わせて自己学習できるように1月には事前案内を送付し、準備を整えた状態で臨んでもらっています。
ビジネス基礎研修の実施
今年から全職種に対して、実践的なビジネス研修を毎週取り入れています。
DMMは事業会社というところもあり、ビジネス職と協業する場面が多くあります。
そのため、エンジニアが事業やプロダクトに関する企画や提案に関わることもできます。
そういった場面においても自身の専門性を活かしつつ活躍できるように、ビジネスの基礎的なスキルもしっかりと習得したエンジニアになってもらうことを目指します。
配属調整
新卒エンジニアの配属先は、研修期間中に決まります。
研修開始直後に新卒受け入れを希望する全部門が参加する説明会を実施。その後、新卒側が希望した各部門の担当者との1on1、スクラムイベントの見学会などを開催し、まずは現場の理解を深めてもらいます。
最終的に本人の希望と部門側のニーズを元に配属先を決定し、研修最終日の翌日からは本配属先の業務が始まります。
昨年は部門とのコミュニケーションや相互の理解の場を増やしたことで、全員が第3希望までのいずれかに決まる配属となりました。
書籍学習
研修期間中に体系的なインプットを行ってもらえるように、技術研修ではさまざまな分野の課題図書が設けられています。社内講師陣を中心に課題図書を複数選定し、事前学習としても利用します。
また、良書を読む習慣を身につけるべく、選定された書籍から毎年3冊の課題図書を決めて研修中に輪読学習を行います。それぞれが担当になった章を読み込み、自身の見解も含めた内容共有を行ってもらうことで、より深いレベルでの理解に到達することを目指します。
今年の課題図書は以下の5冊です。輪読学習で取り扱うのは上から3冊となります。
- リーダブルコード ―より良いコードを書くためのシンプルで実践的なテクニック (Theory in practice)
- 作者:Dustin Boswell,Trevor Foucher
- 発売日: 2012/06/23
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- エンジニアリグ組織論への招待 ~不確実性に向き合う思考と組織のリファクタリング
- 作者:広木 大地
- 発売日: 2018/02/22
- メディア: Kindle版
- 体系的に学ぶ 安全なWebアプリケーションの作り方 第2版 脆弱性が生まれる原理と対策の実践
- 作者:徳丸 浩
- 発売日: 2018/6/21
- メディア: 単行本
- Webを支える技術 ―― HTTP,URI,HTML,そしてREST WEB+DB PRESS plus
- 作者:山本 陽平
- 発売日: 2018/11/14
- メディア: Kindle版
- SCRUM BOOT CAMP THE BOOK【増補改訂版】 スクラムチームではじめるアジャイル開発
- 作者:西村 直人,永瀬 美穂,吉羽 龍太郎
- 発売日: 2020/05/20
- メディア: Kindle版
社内のエンジニアイベントにも自由に参加
社内では勉強会やエンジニア交流会が開催され、社員は自由に参加することができます。
今年度もすでに「事業アーキテクチャの変遷」や「エンジニアキャリアについて」「beerbash」など、多くのイベントが開催されました。新たな学びを得つつ先輩エンジニアとの交流を深めることもできます。
おわりに
8月の本配属に向けて先輩エンジニアからさまざまな技術と考え方を学んでもらえるように、講師・運営一同、全力で新卒の成長を支援していきます。
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