はじめに
こんにちは。プラットフォーム事業本部ペイメントサービス部ポイントスクラムチームの小谷口です。 現在は、ポイントサービスのプロダクトオーナーとして、日々活動を行っています。 今回はDMMポイントとそのシステム概要説明および、開発を行っているチームの紹介になります。
ペイメントサービス部がどのような部署で、何をやっているのかについては下記の記事を参照してください。
決済フロー改善が数億円を生み出す?!DMM.comグループを支えるペイメントサービス部
ポイントサービスがやっていること
一言で言うと、「DMMポイント」というサービスを提供しています。
DMMポイントとは、DMM.comサイト内で利用できるプリペイド方式の仮想支払い手段です。 通常、ECサイトでの決済手段は主にクレジットカードになりますが、クレジットカードとは別の決済手段を求めるお客様も多く、そのニーズに応えるべく作られたものです。
DMMポイントの詳細についてはこちらを参照してください。
DMMポイントを使うには、DMMポイントをチャージ(=購入)する必要があります。
チャージの方法には、クレジットカードでの決済以外に、コンビニの店頭で購入できるDMMプリペイドカード、コンビニの店頭端末で発行するDMMポイントコードもあります。
DMMポイントの入手はチャージするだけではなく、商品購入時のボーナス、キャンペーンなどに適用される無償のものも存在しています。
例えば、クレジットカード支払いの場合、利用額の1%がポイントとして還元されます。 また、キャンペーンによる無償ポイントの付与もあれば、特定のユーザーに対する一括付与といったマーケティング手段としても活用されることがあります。
ポイントの存在は強力なマーケティングツールとなり得るので、より積極的に活用を進めていく予定です。
ポイントシステム
DMMポイントは、2019年10月現在DMM.comの月間売上の約半分、80億円分の決済手段として利用されており、一日平均100万トランザクションを扱っています。
このなかには、単なる商品購入以外にも、DMMポイントを直接消費するサービスも存在しています。 このようなサービスでは短い間隔で課金が発生するため、ポイントを利用せず、都度決済を行っていると、ユーザビリティが非常に悪くなり、サービスそのものが提供できなくなってしまいます。 そのようなサービスでは、DMMポイントを一定額チャージし、チャージされたポイントを消費する方式をとっています。 その結果、実際の決済の回数を減らし、よりシームレスにサービスを利用できるようになります。
現行のシステムは2015年4月に稼働し始めました。 様々な修正や、フレームワーク、ミドルウェア、開発言語の更新などを重ねて今の形になっています。
実は、同じシステム上で、DMMポイント以外のポイントも扱っています。 最近では、DMM競輪・DMM百万長者で利用できるtoreta+も同じポイントシステム上で処理されています。 また、プリペイドカード、ポイントコードも、DMMポイントと同じような考え方で作られています。
このようにポイントシステムは「特定のサービス専用のポイントを用意したい」というビジネス要望に応えられるような構成になっています。
チームについて
ポイントシステムは6名のエンジニアで開発・運用を行っています。 全体的にアジャイル開発を採用し、チーム運営にはスクラムを採用しています。
不確実性の高いこの業界において、常にチャレンジをし続け、今あるものよりも良いものを世に送り出すことを目指すチームです。
以前は、チーム内がさらに開発チーム、運用チームに分かれていましたが、「You Build It, You Run It」の精神のもと、全員で開発・運用する体制に切り替えました。 これにより、メンバー全員の知識・意識の共有ができるようになり、開発も運用もスムーズに動くようになりました。
また、最近では、仮説検証型アジャイル開発にシフトしていくことを意識し始めています。
チームの詳細は別の機会にお伝えしたいと思います。
これからの3年
「10年で300事業を展開する」「新規事業が10分でサービスイン」という目標のもと、システム全体の改善・改修を行っています。 特に現行のシステムは、Developer Experience(DX)が低く、事業展開のスピードについていくことが難しくなってきました。 そのため、ポイントサービスだけではなく、その周辺にある、あらゆるシステムの見直しを行い、今後3年のうちに目標を達成するために必要な作業を行っています。
常に、理想のポイントシステムを追求し、特にサービスインまでの時間を短くするために必要なものは何かと問い続けながら、活動を行っています。
今後の連載について
今後掲載予定のテーマです。 これ以外にも様々な情報を発信していきますので、引き続きお楽しみにしてください。
- ポイントチームの働きやすさ
- サーバレスによるAPI開発
- 監視体制のカイゼン
- ドメイン駆動設計の導入
- レガシーとの向き合い方