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【レポート】内閣府青年国際交流事業 「地域コアリーダープログラム」に参加しました

【レポート】内閣府青年国際交流事業 「地域コアリーダープログラム」に参加しました

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はじめに

こんにちは! DMM.com ビジネスクリエーション部(以下、BC部)です。

BC部は、障害のある方を限定とした在宅勤務チームを運営しています。

※BC部について詳しくは過去の記事をご参考ください

inside.dmm.com

 

さて、私たちはこの度、地域課題対応人材育成事業である「地域コアリーダープログラム」に参画しました。このプログラムは、青年国際交流事業として内閣府によって実施されているもので、昨年12月5日には金沢事業所にて海外からの視察団の受け入れを行い、翌日には石川県青年国際交流機構主催のセミナーに参加して、外国人青年とディスカッションを行いました。その両日の内容を、今回の記事ではレポートしたいと思います。

▼プレスリリース

dmm-corp.com

 

地域コアリーダープログラムとは

概要

多様な個人が各自の能力を発揮しつつ、自立して共に社会に参加して支え合う「共生社会」を地域において築いていくためには、住民のみならず、非営利団体や行政機関などによる取り組みの充実も必要不可欠です。

そうした認識の下で実施されているのが「地域コアリーダープログラム」で、高齢、障害および青少年の3分野において内外の実務者の派遣・招へいによって各地域で同じ課題に取り組む青年同士の交流を促し、非営利組織の運営や、関係機関等との連携および人的ネットワーク形成に当たって必要となる実務能力の向上を図ることがその目的となっております。

参考
内閣府のHP:https://www8.cao.go.jp/youth/kouryu/data/core.html


オランダ、イタリア、フィンランドが派遣国、招へい国となった今回は、日本青年海外派遣においては同3か国に各9名が派遣され、2019年11月15日~11月24日の間で社会活動現場や関連施設などの訪問、意見交換、ホームステイを行ってきました。

また、外国青年日本招へいにおいても同様に3か国から各8名が招へいされ、まずは2019年11月26日~12月10日の間、東京でNPOマネジメントフォーラムに参加しました。その後は各分野に分かれ、高齢者分野は島根県、障がい者分野は石川県、青少年分野は鹿児島県を訪問し、施設訪問、地方セミナー、ホームステイを行いました。

障がい者分野の招へいプログラムにDMMが選ばれた理由

DMMでは障がい者雇用の受け入れ体制を作り上げるため、採用から雇用管理までを行う専門部署「ビジネスクリエーション部」を2015年2月に設立しています。
障がい者雇用において在宅勤務制度を導入し、定期的な面談などを通じて当人の体調や能力に合ったキャリアアップを推進している制度が評価され、内閣府からの要請を受けて、事例をオープン化することで社会の地域課題の解決の一助となると考え、今回の事業に参画することになりました。

障がい者分野の全体スケジュール 

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どういう肩書の方が来るのか?

障がい者分野には、国の首相府やスポーツ関連の仕事に従事している方、学生など様々な分野から青年が招へいされました。

国名 性別 所属団体&部署・役職
イタリア 男性1名
女性1名
・イタリア首相府/家族政策局、エキスパート
フィンランド 女性3名 ・ヘルシンキ大学学生(障がい者)
・フィンランド/アルツハイマー協会のプロジェクト、プランナー
・地方自治団体の施設長(障がい者向け介助付き入居施設)
オランダ 女性3名 ・オリンピック委員会*オランダスポーツ連盟のプロジェクトマネージャー
・MEEロッテルダム/ライモンドのスポーツコンサルタント
・N.V.スポーツレクリエーション/教育サービス、スポーツ開発、コミュニティスポーツのコーチ

 

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いよいよDMMに外国人青年が訪問!

12/5(木)には外国青年8名と通訳3名、実行委員である日本青年国際交流機構(International Youth Exchange Organization of Japan 略称 IYEO) のスタッフ4名の計15名の視察団が金沢事業所に訪問しました。

私たちがDMMの会社説明や障がい者雇用の取り組みなどを説明すると、外国青年たちから様々な感想が飛び交いました。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/d/dmminside/20200203/20200203114515.png外国青年

リモートワークでも、定期的にMTGをして顔を合わせたり懇親会をしたりしているのはすごくいいこと。 障害者が企業の一部として働いていると感じる。

また、自国の障がい者雇用の状況についても教えていただきました。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/d/dmminside/20200203/20200203115348.png外国青年

フィンランドでは社会保障などの国の支援の中に、障がい者自身が働き方を決めていくという項目がある。 ただし障害者雇用枠としての求人はなく、やはり採用に繋げるのは難しい状況。

イタリアでは障がい者を雇用すると企業に資金が支給される仕組みがあり、法定雇用率を上回った人数分の調整金が支給される内容は日本と同様です。
未達成の場合、不足人数によって納付金を納める必要がある制度内容も同じでした。
ただ、イタリアでは、現在の雇用率が2.2%の日本に比べてかなり高い数字である7%の雇用義務が課せられており、罰金を選ばざるを得ない企業が多いとか。 

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今回のチラシを作成したリモートワーカー堤さんにもTV会議で東京の自宅から参加してもらい、初期のチラシと完成形のBEFORE→AFTERを画面に写し出しながら、要件定義段階から完成までの流れや作成にあたって試行錯誤した点などについて発表してもらいました。

▼堤さんが作成したチラシ 

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また、最後には、人前に出て話をすることが苦手な社交不安障害を持つリモートワーカー宮川さんが登場しました。リモートワークを通じて仕事に自信を持ち、少しずつ障害を克服して懇親会の幹事(司会も!)を務めたことなどが堂々と発表されると、外国青年たちからは大きな拍手が起きていました。

英語が全く話せず不安な私たちでしたが、仕事に懸ける思いと笑顔に国境なし (あと通訳さんがいる安心感)!
最後にはみんな笑顔でパチリ★

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セミナー当日のレポート

12/6(金)「地域コアリーダープログラム」障害者分野の地方セミナーの日を迎えました。

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「障害があっても稼ぐことができる!地域社会を考える」をテーマに掲げた、2部構成となります。

  • 全体会「各国代表者による事例発表」
  • 分科会「グループディスカッション」
    ├就労移行支援所、就労継続支援A型事業所を運営するヴィスト株式会社
    ├リハビリ型就労スペースを運営するリハス
    └DMM

全体会の様子

各国の青年たちから、自国における社会保障制度や障がい者支援について発表がありました。

 

▼フィンランド

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フィンランドではNPOやNGOの活動が盛ん(障がい者対象のNGOは全体の18%にあたる)で、国営の宝くじ企業「Veikkaus」の収益がNGO団体の資金提供になっている。
社会保障がとても充実していることで有名な北欧だが、一方で、働く権利の実現はそれほどなされていない。
障がい者の社会参加に向けての取り組みの一つとして、EU障害カードを発行。日本の障がい者手帳のようなもので、提示するだけで自分の症状を伝えながら様々なサポートを受けられるそのカードをEU加盟国内で浸透させようとしている。

 

▼イタリア

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基本理念は「インテグレーション※統合、融合を指す」
障がい者は等級ではなくパーセンテージで障害の度合が医師から認定され、障がい者雇用リストに登録すると自治体のハローワークによるマッチングが行われる。

一大農業国として、障がい者が大規模農場で働くソーシャルアグリカルチャーという取り組みが広がっている。

 

▼オランダ

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全ての人に社会に参画できる能力があると信じており、「インクルーシブ※包括的な、包み込む」な社会を作るために、仕事はもちろん、スポーツも大事だと考えている。
現在の障がい者の就業率は40%程度。
住宅などを提供し自立を支援するほか、余暇活動やスポーツを通じて障がい者が社会と繋がる機会・モチベーションを創出している。

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分科会の様子

DMMでは「配慮とチャンスの選択で差が出る障害者の職域拡大」というテーマでグループディスカッションを行いました。

日本では、厚生労働省が事業主向けの合理的配慮指針を策定しており、人材募集や採用時には障害者が応募しやすくなるような配慮を、採用後には仕事をしやすくなるような配慮をすることなどが求められています。

詳しくは下記資料をご覧ください。

https://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-11704000-Shokugyouanteikyokukoureishougaikoyoutaisakubu-shougaishakoyoutaisakuka/0000078976.pdf

 

事業側は過重な負担にならない範囲で、合理的配慮に係る措置を講ずる

BC部が障がい者雇用を始めた当初は、「人前に出たくない」「文章が理解できないので口頭で説明してほしい」「難しいので代わりに(仕事など)してほしい」などといったリモートワーカーからの要望に対して「配慮」の意識のもと全てを叶えていた経緯があります。

しかしその結果、当然本人の成長にはまったく繋がらず、自分たちの首を締める結果になりました。そこで、捉え方を切り替え、「苦手分野だとしても、頑張ってもらうことが成長へのチャンスになる」「その過程で生じるリスクがあるならば、私たち自身で管理すれば良い」という意識のもと、真の配慮とは何かを強く考えるようになって現在に至るのですが、そういったエピソードを具体的に紹介しながら、参加者も巻き込んでのディスカッションを行いました。

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質問者の写真DMM

自閉症スペクトラムの障害を持つリモートワーカーが、仕事のクライアントに対して質問を投げかける際に、自分の思いまでを予測の範囲でぶつけてしまう。 どのように対処するのが配慮だと思いますか?

伝えるのは2文までと具体的な数字を決めておく、また質問用のテンプレートを作成するなどはどうでしょう?

回答者の写真一般参加者
質問者の写真DMM

2文まで、など具体的な数字でルールを決めてあげるのはいいですね。 文章を考えるのが苦手なリモートワーカーが多いので、テンプレートはよく私たちも作っています。

地域で同じような悩みを持つ企業同士がネットワークを形成する機会はありますか?

回答者の写真外国青年
質問者の写真DMM

行政が主催する勉強会など年に数回開催はされているが、その場での名刺交換のみで、次に繋げられていないのが現状です。

イタリアでは同じ悩みを持つ者同士がネットワークを形成し、定期的に集まるなどして課題解決に取り組んでいます。

回答者の写真外国青年
質問者の写真一般参加者

県内の同じ悩みを持つ企業や団体がネットワーク形成出来る場を作るべく、県にも呼びかけていけるといいですね。

 

課題解決に取り組む積極的なネットワーク形成に関する意見は、参加者からも賛同する声が多数上がりました。

 

プログラムを終えて

招へいした三ヶ国では、障害があってもなくても誰でも一緒に参加できる(インクルーシブな)社会を目指すような取り組みがなされていました。
また、何か課題に直面すれば、組織や団体の垣根を越えて、同じ悩みを持つ者同士がネットワークを形成し、建設的なディスカッションを行うことで解決に導いている理想的な形があることを学びました。

私たちが障がい者雇用を引き続き進めていくにあたっては、地域での確固たるネットワーク形成が不可欠であり、そのためには行政に対しても企業サイドから声を上げていくことが必要だと実感しています。また、一企業として持続可能な開発目標(SDGs) を今後掲げていくなかでも、DMMだからこそ、BC部だからこそできることを考えていく重要性を痛感できた点でも、今回のプログラムが格好のきっかけになったと思います。

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外国青年、地域の参加者を巻き込んでの二日間。なかなか経験できない、まさに貴重な体験となりました!

 

障害をお持ちの方限定で募集を行っています

BC部では一緒に働いてくれる仲間を募集しています(2020/1/31現在)。
北陸三県にお住まいで、ご興味のある方はぜひ下記募集ページをご確認ください!

真面目で誠実、前向きな方。是非ご応募をお待ちしております。

https://dmm-corp.com/topics_detail12/id=602

【障がい者雇用】DMMリモートワークの紹介

https://www.youtube.com/watch?v=doiDYHzol1o

 

[2020年2月27日 追記]
障がい者雇用を行っている、ビジネスクリエーション部のサイトが公開しました。
障がい者雇用の取り組みを紹介したり、外部に向けて業務の受託を行っていきます。
※サイトも精神障害を持っているリモートワーカーの方が作ったんですよ!

bc.dmm-corp.com