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ヤンキーインターンを生んだハッシャダイ!

ヤンキーインターンを生んだハッシャダイ!

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「生まれ育った環境にかかわらず、自分の人生を自分で選択できる社会」の実現を目指す一般社団法人HASSYADAI social(以下、ハッシャダイソーシャル)。ヤンキーインターン立ち上げの経緯とそこに関わる若者たちへの思い、そして、学校や企業と連携した活動の今後の展望について聞きました。

 

【目次】

 

――ハッシャダイがテレビに出演予定って本当ですか? 

勝山はい。TBSの『週刊さんまとマツコ』という日曜日にやってる番組なんですけど。

――楽しみですね。

勝山ありがとうございます。ハッシャダイの創業秘話みたいな話なんです。

2015年から始まった話をメインに30分で放送されるんですけど。創業メンバーの過去の生い立ちとかそこからDMMにジョインした話なんかをしてます。

――バラエティなんですよね?

勝山:はい。さんまさんとマツコさんが、僕たちを面白おかしくいじっていて。でも、最後は、とってもいい取り組みですよねっていう形で終わってくれるといいんですけど....。

――どんな内容になってるんですか?

勝山撮影自体はめちゃくちゃ雰囲気も良くて、プロデューサーさんも「すごい良かった」って言ってくださったんですが、編集されたものは、もちろん見れないので、あとは祈るしかないです(笑)

 

母子家庭で育ち、あきれるぐらいの不良だった。

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勝山 恵一(かつやま けいいち)  一般社団法人HASSYADAI Social  代表理事

1995年生まれ。ハッシャダイが提供するサービス、ヤンキーインターンのモデルになった人物。株式会社ハッシャダイ創業からヤンキーインターンの立ち上げ、カリキュラム開発を行い、計200名のキャリア支援を行う。2019年よりHASSYADAI.socialを立ち上げ、2年間で120校の高校で講演活動、キャリア支援を実施。その他少年院、児童養護施設、法人向けと幅広い層に日本の若者達が自分の人生を自分で選択できるキッカケを提供する為に活動を行なっている。

――ハッシャダイは、ガイアの夜明けにも取り上げられましたよね?どうしてそんなに世間から注目されるのだと思いますか?

www.tv-tokyo.co.jp

勝山:ハッシャダイの創業のメンバーは、母子家庭だったり、児童養護施設出身者が多い地域で育ったんです。

そんな中でも、僕は特にグレてまして、補導されたり、あきれるくらいの不良でした。

――今の雰囲気からは想像できないですね。

勝山:この写真、見てください。ひどいでしょう?(苦笑)

――めちゃくちゃ怖そうです!!(笑)

 

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勝山:ほんともう将来どうしていこうと人生絶望してるときに、ハッシャダイの代表の久世が、仕事をしろって、営業の仕事に誘ってくれたんです。それがきっかけで、自分は仕事を通して成長できたんです。だから、僕は、ものすごく運が良かったんです。

でも、見渡すと、やっぱり生まれた家庭とか育った環境によってキャリアとか人生選べてこなかった若者たちがたくさんいて。

ハッシャダイは、そんな奴らをなんとかしようと本気で思っているから、珍しいと思ってもらえるのかもしれないですね。

 

これまで250校以上にキャリア教育プログラムを提供

――具体的にはどんなことをされているんですか?

三浦:高校のキャリア教育を250校以上に提供しています。今は、児童養護施設や、少年院にまで広げています。

――児童養護施設や少年院にも行くんですか?

勝山:児童養護施設は高校卒業後、ほとんどが社会との繋がりが無いまま社会へ出されます。外とのつながりがほとんどなく、経済的な課題も抱えながら急に社会に出なければならない。僕の同級生にも、児童養護施設出身で、しんどい人生を生きざるをえない友人がいます。

三浦:少年院の場合は、最近は暴力というよりも、オレオレ詐欺の出し子とかにされちゃって、院に入った子が多いみたいですね。とにかく生きるためのお金が必要で、騙されるような形で非行に走ってしまう子もいます。

――騙されやすい環境にいる、ということなんですね。

三浦:はい。周囲の大人ががちゃんと教えてあげれる、または経済的に余裕のある環境なら、そういうのには騙されにくいですよね。だから、そういう子たちにこそ、僕たちを頼ってもらいたいんです。

――そこまでやる理由はなんでしょう?

三浦:僕自身も父の会社が何度も潰れかけて母が朝から晩まで働いているような決して裕福とは言えないような環境で育ちました。実は、以前は「自分はがんばってきたから今がある」と思ってました。
ただよくよく振り返ると、もちろん自分もがんばってはきましたけど、それはかんばれる環境や人に恵まれたからなんです。やっぱり単に僕も「運」が良かったんですよ。
だから、どんな環境に生まれたとしても、前を向いて生きられる方がいいな、と心から思うんです。

勝山:騙される、でいうと、僕たちの周り、ほぼみんなだまされてきてるんで(笑)騙されてる子は、その時は信じきってるので、こちらの話を聞く状態にないですから。

そういうことも含めて、痛い目にあった子も見捨てないってことが大事なんじゃないか、と思っています。

自分たちが関わってる若者たちには、やっぱり相談できる、信用できる大人がそばにいない子が本当に多いんですよ。

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三浦 宗一郎(みうら そういちろう) 一般社団法人HASSYADAI Social  共同代表理事

1995年生まれ。愛知県豊田市出身。中学卒業後、トヨタ自動車の企業内訓練校であるトヨタ工業学園に進学。卒業後、トヨタ自動車に就職し、自動車製造に関わる。2017年に内閣府世界青年の船日本代表に選出。その後、トヨタ自動車を退職し、スペイン・サンティアゴ巡礼をはじめ、約 20 カ国を旅する。2018年より株式会社ハッシャダイにてヤンキー インターンのプログラム開発や、研修などに従事しながら、150校以上の高校で講演活動を行う。2020年に一般社団法人ハッシャダイソーシャルを設立。代表理事に就任。note「高卒・元工場勤務の作業員が、東京のベンチャー企業で新規事業を立ち上げるまで

 

――一生懸命助けようとしているのに裏切られたりすることは、ないですか?

三浦:それは、もう山ほどあります。

――山ほど?

三浦:はい。しょっちゅうですよ。関わっている中でも連絡急に来なくなるとか、例えば「こういう人、紹介する」って言ってたのに、その場所に来ないとか。

でも、そのときに一番重要だと思っているのは、やっぱり、それでも関わり続けるっていうことなんです。

裏切られても、裏切られても、見捨てない。

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――そういえば、少年院を出て企業に入ったけど結局また問題を起こしてやめた人が、今ハッシャダイで働いていると聞いたんですが?

勝山:そうですね。今、めちゃめちゃ頑張ってますよ。

――すごくまっとうになってるという噂が。

三浦:はい。なってます。

――会社では、リーダーになれなかったから怒って問題を起こしたとか。

三浦:そうそう。怒ってるところにすべて答えあるんですけどね。「何でリーダーじゃないんだ」の答えが。頭にきてそれをコントロールできず怒ってる時点でリーダーになれねえんだよ、みたいな。そんなんばっかですね(笑)

でも、今は、顔つきが違ってますよ。部署の責任者になっています。

――育てることが大事とわかっていても、なかなか企業では、何度も問題起こされたらそこまで面倒見きれないというのが正直なところですよね。

三浦:はい、そうだと思います。普通は無理です。

でも、僕らは、長い時間をかけて関わり続けることを大事にしているんです。さっき勝山も言ってたように、孤独な子が道を間違えても、助けてほしいと思った時に頼れる存在であるっていうのがすごく大事だと思っているので。

だから「現状で答え合わせしない」というのは意識しています。

環境の悪いところで育ったら、人を信じることもけっこう疑心暗鬼で難しいみたいなところがやっぱりあると思うので。信じ続けてあげることが大事だと思っているんです。

自治体や企業と連携していきたい

f:id:dmminside:20211209204024j:plain三浦:とはいえ、僕らだけの力では難しい部分もあります。学校や施設など、さまざまな団体、企業と連携し、この社会課題を「みんなのもの」として取り組む必要があると考えています。
なので、ハッシャダイは株式会社から、「一般社団法人」ハッシャダイソーシャルとして、社会貢献事業と位置付けて、2020年から、活動しています。

勝山:元ハッシャダイ代表の久世は、DMMチャットブーストという別の事業で邁進していて、私と三浦がハッシャダイソーシャルの共同代表になりました。

――どんなところと連携しているんですか?

勝山:例えば、京都市と施設協会とハッシャダイソーシャルで連携して、取り組みをしてたりします。実は、僕がヤンチャしてた頃を知ってる施設長なんかもいて、「あの勝山が!」って、喜んでくださっています。

三浦:企業ではトヨタ自動車さんとの共同で「project:ZENKAI」という企画もやっています。

トヨタさんは、学歴や偏差値だけにとらわれず、だれかのために世界をよくしていくような、次のリーダーを育てていくことも重要だと本気で思われていて。

環境がよくないところで育った子でも、環境次第で、自分に対する思いも、未来に対する考え方も、必ず変わっていく。そして、その気になれば、たとえ学歴がなくても大卒の子に劣らないパフォーマンスが出せる子を僕たちはたくさん見てきました。

この取り組みは、1人の人生を輝かせることにとどまらないと思っています。日本は労働人口が減っていきます。しかし、多くの若者が可能性を活かすことが難しい環境にいる。

それぞれが自分の可能性を、それぞれの持ち場立ち場で最大限に活かすことができたなら、日本の社会はもっとよくなっていきます。

例えば、ヤンキーのままグレてしまうより、自信つけて仕事できるようになれば、税金を納めるようになったり、社会の一員として社会に貢献できるようになるわけですから社会も個人もWINーWINになると思うんです。

とにかく今はいろんな地方自治体や企業、団体のみなさんとお話しして協力して下さる仲間を一人でも増やしていきたいんです。色々な方々と連携して行くことが、今後はさらに重要になってくると考えています。なので、是非興味のある方からのご連絡お待ちしてます!

一般社団法人HASSYADAI social

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構成・編集/平 格彦  取材・執筆/阿部裕華  撮影/高山潤也