2022年2月クーポンチームが発足、そのきっかけとは
そもそもプラットフォーム事業本部(以下、PF事業本部)はDMM.comのなかでどのような業務を担っているんですか?
佐藤:DMMは、動画やゲームなど様々なサービスを数多く展開しています。これらのサービスをスムーズに利用していただくためには、会員情報や決済情報を扱う共通の基盤システムが欠かせません。PF事業本部では、この重要な基盤システムの開発・保守・運用を行なっています。
北澤:そのなかでも第2開発部は、課金系システムを扱っている部門です。決済機能を扱う決済グループと、DMMポイントを扱うポイントグループにわかれていて、私と佐藤はポイントグループ内のクーポンチームという組織に所属しています。
渡邊:私も、二人と一緒にクーポンチームのプロジェクトには携わっているんですが、厳密には“タコチー”なんですよね。
なんですか、そのタコチーって。
渡邊:あ、すみません。タコチーというのはPF事業本部内にある「他事業コンサルチーム」のことです。略してタコチーと呼んでいます。
佐藤:クーポンチームが立ち上がったのも、このタコチーがきっかけだったんですよ。
渡邊:そうなんです。そもそもDMMには各業部さんからシステム基盤を活用したいという要望がけっこうあります。タコチーの仕事は、そういった事業部さんとPF事業本部のエンジニアの橋渡しをすること。新たな機能開発の実現に向けて要件の整理や各種調整を担います。立場としてはプロジェクトマネージャーですね。
そういった業務のなかで、各事業部さんから「クーポン機能を使いたい」という要望がすごくありまして。そこで新たに2022年2月に発足したのがクーポンチームなんです。
2ヶ月早まった納期をどう乗り切ったか
新機能の開発ということでご苦労もかなりあったんじゃないですか?
北澤:それでいうと、開発期間が予定より2ヶ月短くなったことですかね。もともと新サービス『DMM TV』でクーポンを提供できるように開発を進めていたんですが、別の事業部さんがその前に開催される大きなイベントにあわせてぜひクーポンを利用したいということで、急遽納期が早まったんです。
渡邊:そのときの佐藤は素晴らしかったですね。すぐにやることと、やらないことを決めたんです。彼自身が技術に深く精通しているので、たとえプロジェクトに変更点が出たとしても理解がとにかく早いし、決断も早い。すごく助かりました。
佐藤:プロダクトオーナーである私の役割は、開発においてクオリティに責任を持ち、技術サイドのトップとして決断を行うことですからね。機能を使いたい事業部さんが変われば、開発の優先順位も変わります。納期が早まっても、機能を絞りさえすれば開発は間に合うと判断しました。
あとは、北澤が「なんとしても間に合わせるんだ」という気概を持って、開発面の細かな調整とチームのケアをやってくれたおかげです。
北澤:テックリーダーの立場としては、佐藤の決断を踏まえて、どうやったらチーム全体がスムーズに開発に取り組めるのかを考えなければいけません。優先すべき機能の再調整を行いながら、他のチームの方にもご協力いただき、なんとかして納期には間に合わせましたね。
徹夜もけっこうあったんですよね?
北澤:いや、それがないんですよ。残業時間もかなり少なく、メンバーの残業時間は月10時間未満です。いかにメンバーに負担をかけずに目標を達成するか。それこそテックリーダーがきちんと考えなければいけないことだと思います。
プロジェクトマネージャーとして、経営層とも向き合うことを通して得られた大きな成長
そうするとみなさん、得られたものは大きかったんじゃないですか?
佐藤:これまで既存システムの保守や機能の追加開発は経験したことがありましたが、ゼロイチで企画を考え、形にしたのは初めてでした。しかも、今後はクーポンのグロースの部分も考えることができる。エンジニアサイドの人間としては貴重な経験ができていると思います。
北澤:自分も同感です。要件定義から開発、保守、運用までをトータルで経験できるということはエンジニアとしてすごく大きい。テックリーダーとしても、柔軟な対応や根拠をもった決断という部分は大きく伸ばすことができたかなと。
渡邊:私は経営層と話をすることが多かったので、度胸がつきました(笑)。ビジネスサイドとエンジニアサイド、双方の意見のバランスを取り、泥臭くても良いから着地させる。そういった部分はうまくなったと感じています。
それにしても機能をリリースした後の反響は嬉しかったですね。クーポンの利用データをまとめてみたら、私たちが予想していた以上に使っていただけていたんです。そのデータをすぐに資料をまとめて各事業部にお知らせしたら、「うちの次事業部もクーポンを使いたい」という連絡がさらに増えまして。
佐藤:せっかく開発したので、各事業部さんにはどんどん使ってほしいと思っています。だから、渡邊がそうやってアピールしてくれるのはすごく嬉しいんです。利用する事業部さんが増えれば、課題点と改善点が見えてくる。そうしたら、もっと良いサービスを提供することができますからね。
DMMにはエンジニアとして興味が尽きない環境がある
3人にお話を伺っていると、本当に良いチームだということがすごく伝わってきます。
渡邊:ありがとうございます。殺伐としている状況ってDMMではまず見かけないですね。プロジェクトマネージャーとしては、どうしても技術的に深い知識がないと要件を整理できない部分が出てきたりもするんですが、そういうときでもPF事業本部のエンジニアの方々は嫌な顔ひとつせず一緒になって考えてくれるんですよ。
北澤:エンジニアの立場から言っても、コミュニケーションをきちんと取れる方が本当に多いと思います。それこそクーポンチームでも、いまはリモートワークが中心なんですが、Discordを使ってみんなで会話をしながら仕事を進めたりもしています。
そこは佐藤さんがなにか働きかけているんですか?
佐藤:基本的に、業務の進め方を私から提示することはありません。なにを実現するべきなのか、なぜやるのか、そのために現状なにができていればOKなのか。こういったことを伝えるだけで、なにを、どのように進めたらいいのかは各々で考えてもらっています。
そうすると、どういった方がPF事業本部では活躍できると思いますか?
北澤:佐藤の言うように、DMMは開発において与えられる裁量が大きいですから、当事者意識を持って主体的に動けるエンジニアがPF事業本部では活躍できると思います。上流工程から保守運用まで全部携われるので、そういった方ならかなり幅広いスキルを身につけることができるはずです。
あとは、探究心が強い人ですかね。プロダクトを良くするためには、やはりそういったマインドが必要不可欠。「この技術を使えば簡単に実装できます」といった新しいアイデアも、どんどん出してほしいです。
佐藤:マッチする方だったら、本当に多くの経験ができる環境が整っていると思いますよ。DMMは3,900万人以上のユーザーを抱えていて、決済額も3,000億円を超えています。こういった大規模なシステムに携われること自体が刺激的ですし、学べることも多い。
それに、展開しているサービスの数も豊富なので、いろいろな知識も得ることができます。決済系だけでなく、認証系にも携わることができます。社内公募も盛んですから、手を挙げさえすればいくらでもチャンスは掴めるんです。間違いなく、エンジニアとしては興味が尽きない環境じゃないでしょうか。
北澤:これから第2開発部は古いシステムのリプレイスを控えています。新システムへの移行に向けて、大きな開発を計画している段階です。さらにクーポンチームでも、これから新しい機能をどんどん開発していかなければいけません。
渡邊:DMMに興味を持っているなら、本当に良いタイミングですよね。
北澤:もし新たなメンバーとして入ってきていただければ、最初からこういった大きなプロジェクトに携われますからね。途中から携わるより絶対に面白い。きっとエンジニアやプロダクトオーナーとして大きな成長が期待できると思います。