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出会いは突然に。COOとWERM代表が語ったお互いの魅力、DMMと特殊車両の関係

出会いは突然に。COOとWERM代表が語ったお互いの魅力、DMMと特殊車両の関係

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特殊車両の企画・開発・製造などを行っている株式会社WERM(ワーム)。実は2019年の創業と同時にDMMグループに加わっています。今回はDMM.com COOの村中悠介とWERM代表の二神 智に、どうしてDMMグループにWERMがジョインしたのかを教えてもらいました。WERMの強みや特徴、展望も詳しく紹介します。

【目次】

 

COOの村中はすぐさま愛媛へ。そんな決断力の速さに惹かれてジョインすることに

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二神 智(ふたがみ とも) 株式会社WERM 代表取締役

大学卒業後、農業用設備機械メーカーの設計を経て消防ポンプメーカーに入社。営業から開発、製造現場まですべての工程を経験したあと、消防事業を統括。課題となっていた収益性の改善と販路の拡大を実現。2019年9月、株式会社WERM参画。

 

――まず、WERMがDMMグループにジョインした経緯について教えていただけますか?

二神:実は、大きなきっかけとなった出来事がありました。突然、村中さんが愛媛まで会いに来てくれたんです。

 

村中:そうでしたね(笑)。ある夜、DMMグループで消防車両や緊急車両の企画・開発・設計事業を行っているベルリングの飯野社長から連絡をもらったんです。「二神さんたちが今の会社を辞め、起業されるようです」と。それを聞いて「ちょうど製造系の別会社を立ち上げようとしているところなんだから、ご一緒できないか話しに行こう!」と提案し、すぐに愛媛に会いにいったんです。

 

――すごいフットワークですね! すぐに会いに行ってまでWERMを支援したいと思った理由は何ですか?

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村中 悠介(むらなか ゆうすけ) 合同会社DMM.com COO

2002年、DMM.comに入社。2011年に取締役就任後、アミューズメント事業やアニメーション事業など、多岐にわたる事業を作り上げてきた。2018年6月、DMM.comのCOOに就任。2019年5月からはEXNOA(DMM GAMES)のCEOなどを兼任しながら、DMMグループの50以上ある事業を統括。

村中:二神さんチームのことは飯野社長から詳しく聞いていましたからね。技術力の高さと結束力の強さは他にはないと。そこに魅力を感じたのが大きいですね。

もう少し詳しく話すと、消防車両や特殊車両の業界は「前例主義」が当たり前。実績があるか、量を生産しているか、信用があるか、ということがすごく大事になんです。DMMグループとしては、消防車両の「企画系のベルリング」と「製造系のWERM」、双方が協業することで規模や機動力を広げていくことにつながるんじゃないかと考えました。

また商圏に関しても、神奈川県に本社を置く「東のベルリング」と愛媛を拠点とする「西のWERM」が組み合わさることで、相乗的に全国へ拡大できる可能性があると思ったんです。

 

――DMMの狙いはわかりましたが、WERMはどうしてDMMグループに決めたのでしょうか?

二神:村中さんは、私が起業して何をしたいのか、話をしっかり聞いてくれました。大きな組織でありながらトップとしての判断が速く、決断力もあったので、そこに惹かれました。意思決定のスピードが速いということは、予測不可能な時代の変化にも対応できるということ。DMMグループなら、企業も人材も成長できると感じました。WERMに参加したメンバーは入社後に村中さんとお会いしたのですが、すぐに村中さんのファンになってましたね(笑)

DMMグループは私たちのことをパートナーだと考え、信頼し、経営を委任してくれるという点もジョインした大きな理由です。トップダウンで押しつけるのではなく、われわれの考えで自由にやらせてくれるところに魅力を感じています。

 

WERMの強みは「車両軽量化技術」と「オーダーメイド製造」

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――そもそもWERMはどんな会社なのでしょうか? 事業内容などについて教えてください。

二神WERMは、消防車両を中心に特殊車両を製造しているハードウェアのベンチャー企業です。私はもともと、愛媛県にある消防車両や特殊自動車の製造販売を行う企業に勤務していました。

その後に創業して3年目ですが、1期目は消防車、積載車、国交省の特殊車両など47台を製造。2期目は61台。現在は3期目ですが、大阪市の入札に成功し、スモールタンク車を14台受注しました。また、新型コロナウイルスの重症患者を救うために必要な「ECMOカー」の製造もスタートしています。

村中:大阪市の受注はかなりポジティブですよね。きちんとした車両が作れるという証になるので、絶対的な信用につながると期待しています。

 

――創業3年目でありながら多くの実績を積まれています。WERMが選ばれる理由は何だと思いますか?

二神:当社は、「軽量化技術」を採用した車両製造に取り組んでいます。ポリプロピレンなどの軽い素材を活用しているんです。

消防車両には積載の上限がありますので、車両が軽量化できれば、それまで積めなかった資機材を多く積めるということです。例えば、消火用の水が1,000リットルしか積めなかったものが、1,200リットルに増えます。現場作業の負担を軽減することもできるし、迅速な初期消火にも貢献できます。

村中:WERMの強みはもうひとつあって、オーダーメイドでの製作が可能という点です。現場のニーズをしっかり汲み取り、それを擦り合わせながら仕様を実現するという作り方をしています。これには営業の「ヒアリング力」と、それを実現できる製造の「技術力」の両軸が不可欠。WERMはその両方に長けていると思います。

 

DMMグループのサポートに支えられて、研究や製造に専念

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――WERMには明確な強みがあるとわかりました。だとすると、DMMグループにジョインする必要はあったのでしょうか?

二神:立ち上げたばかりの会社は、当然ながら社会的な信用がありません。でも、DMMグループということで、圧倒的に強い信用が生まれました。自分たちだけで起業していたら、この信用を得るまでにとてつもない時間がかかっていたと思います。

信用や実績がないと自治体関連の入札に参加すらできません。そんななか、同じDMMグループのベルリングさんにご協力いただくことで、入札にも挑戦できています。

直近では、DMMグループの職域接種で新型コロナウイルスワクチンの予防接種を受けることができました。県外出張の多い社員もいるので、本当に助かりました。

 

――資金面などのメリットはいかがでしょうか?

二神:会社を立ち上げるとき、われわれのような製造業には大きなキャッシュが必要です。オフィスの確保はもちろん、消防車の製造に必要な検定所なども設置しなければなりませんので。さらに、新たな技術の研究開発にもコストがかかります。もともと独自で起業、運営しようと考えて計画を練っていました。いろいろ検討するなかで、とくに資金繰りで苦労することが見えていたので、資金力のあるDMMグループのサポートに感謝しています。

契約関係など、複雑なバックオフィス業務もサポートしていただいてます。安心して研究や製造に専念できる環境を整えていただいて、本当にありがたいと思っています。

 

車両製造の0→1に関わることができ、挑戦しながら成長できる環境

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――研究や製造に専念しやすいことのほかに、WERMで働く魅力はありますか?

二神:まだまだ人数の少ないベンチャー企業だからこそ、車両ができるまでの全工程に携わることができます。同じ製造業でも流れ作業的に一部の工程しか担当できない職場もあると思いますが、当社なら最初から最後まで責任を持って取り組めるので、それがやりがいにもつながっています。

また「ECMOカー」など、これまでにないような新しい仕事にも関われます。メンバーは興味津々でチャレンジしていますよ。

 

村中:WERMの特殊車両はすべてオーダーメイドで作っているので、0から1を作ることができるんですよね。つまり、まったく同じ作業ってないんです。そこに立ち会えるのは、技術者にとってすごく楽しい環境なんじゃないかと思います。総合力は問われますが、経験値が上がってキャリア的にも成長できるのは間違いないでしょうね。

 

二神「間違ってもいい、失敗してもいい、アイデアを出し合おう」という雰囲気づくりは心掛けています。成長できている秘訣があるとすれば、そんな雰囲気だと思っています。実は私自身もけっこう失敗するんです。それをあえてオープンにしていますね(笑)

 

――そんな環境のWERMで働くには、どんな人が向いていると思いますか?

二神:みんなでアイデアを出し合って、常にバージョンアップしていく社風です。なので、「受け身ではなく主体的に行動できる人」、「絵を描くだけでなく、実務を想定して運用に落とし込める人」が向いていると思います。まだ3期目の会社なので、組織や環境を一緒に作り上げていける人がいいですね。

 

村中:DMMグループには、組織に広く浸透している「らしさ」を言語化した「DMM.ESSENCE」があります。そんなエッセンスを大切にしている組織で働きたいと思える人が大前提です。とくにWERMは、生命を救う最前線で活躍する消防車両や救急車両を生み出す仕事なので、誠実であることは重要。ただし好奇心も忘れず、「本気でチャレンジしたい」と思える人が向いていると思います。

 

軽量化した車両で救急現場に貢献しながら、全国展開も視野に

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――最後に、WERMの今後の事業展開について教えてください。

二神:特殊車両の市場は安定していますが、当社の特徴を活かせば事業は成長していてくと考えています。ポイントはやはり「軽量化」。車体の重量問題や排ガス問題などに対する意識は高まっていくので、それらを緩和する「軽量化した車両」の需要は拡大すると見込んでいます。

また、来年度からは領域を広げ、救急車両事業も拡大していきます。ECMOカーの製造も本格化するでしょう。

今の拠点は愛媛県だけですが、今後は関西圏にも営業拠点を設け、5年以内に従業員数を2倍程度にまで増やし、事業を全国展開していきたいと考えています。特異性のある車両を製作し、販売台数を増やしていきたいですね。

 

村中:特殊車両の世界は、イノベーションが起こりにくい構造になっています。ただし、グループ企業である企画系のベルリングと協力できる環境にあるので、革新的な技術を開発し、新しいものやより良いものの製造を目指してほしいと考えています。実はすでに、海外の資機材を取り寄せて活用したり、新しいポンプを研究開発したりと、前向きな取り組みも進んでいるところです。

 

――強みを生かして事業を拡大しながら、新しい車両やより良い車両も開発してくんですね。

村中:正直なところ、私としては「量」を生産することも目指してほしいんですけどね(笑) でも、二神さんは「質」を選ぶはず。納品した車両に満足してもらうこと、ミスがないこと。そうした積み重ねで信頼を得ていく…。WERMはそんな信頼をもっとも重視している会社ですよね。そういう会社って、実は貴重だと思ってます。

 

二神:ありがとうございます。本当にその通りで、徹底的に「質」にこだわり、誠実に実直に納品したものに責任を持つのがWERMです。これは組織が大きくなっても、大切にしていきたいポリシーですね。そして、当社のビジョンである「みんなが安心・安全に暮らせる社会をつくること」を実現するために研鑽していきます。

 

構成・編集/平 格彦  取材・執筆/三神早耶(Pencil) 撮影/高山潤也