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デザイナーの「基礎体力」について

デザイナーの「基礎体力」について

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はじめに

この記事は、DMMグループ Advent Calendar 2022の14日目の記事です。

 

こんにちは。
テクノロジー本部 デザイン部に所属している、新卒2年目の鈴木です。
普段は、DMMポイントクラブというサービスでデザイナーをしています。

 

本記事では、デザイナーの「基礎体力」について触れていきます。

入社してからの2年間、DMMという大きな組織で働く中で、多くの方・多くのプロジェクトに関わる機会をいただきました。
その中で、自身の「基礎体力」の不足を痛感し、その重要性について認識しました。
これは、今後数年間の目指す方向性にも据えているほどに重要だと感じています。

今回は、この「基礎体力」を軸に、現状と学びを整理します。

目次

 

キャンペーンの進行

 

まずは、私のDMMポイントクラブグループでの取り組みを少しご紹介します。

その前に、前提となるサービスの紹介です。

 

DMMポイントクラブとは

DMMポイントクラブとは、DMMポイントをお得に「貯めて」賢く「管理する」ことができるサービスです。

lp.pointclub.dmm.com

私は、今年の2月ごろに異動があり、それからポイントクラブの業務に携わりはじめました。

 

自身の感じていた課題

当時の私は、プロジェクト進行に課題を感じていました。

過去にいくつかのプロジェクト進行を担当しましたが、スケジュールが遅延したり、メンバーにうまくタスクを振れずに全て自分で担当しようとしたりと、とても進行が務まっているとは言えず、自己評価でも進行能力は「ほとんど無い」に等しい状態でした。

今年は、このプロジェクト進行の能力を高めることを目標の一つとして据え、それに関連する多くの機会をいただきました。

 

制作進行ノック

異動して2週間ほど経ったタイミングで、キャンペーンのデザイン・実装を担当することになりました。

この際、先に述べたプロジェクト進行能力を習得するために、デザインや実装の実務だけではなく、キャンペーン全体のスケジュール調整・作業メンバーのアサイン等も担当させていただくことになりました。

 

2022年は、合計で10件以上、キャンペーンの進行を担当しました。

ポイントクラブで実施した様々なキャンペーンの画像

もちろん進行だけではなく、ほとんど全てのキャンペーンでデザインも担当しています。
また、キャンペーン実施にかかるコストの試算や、他部署と連携が必要な場合のやりとり・申請、キャンペーン期間中の運用業務などなど… キャンペーン周りの全ての作業に関わっています。

このようにして実施した多くのキャンペーンのうち、いくつかが当たり、主目的である各種の年間KPIは大きく達成中です。

 

進行に関わり始めた当初は、コスト試算やスケジュール管理などの慣れない作業が多く、またデザイン業務も平行して進める必要がある状況で、キャパオーバー気味になる時もありました。
しかし、数をこなしていく中で、作業工程の把握や調整にも慣れました。
その後も特に大きな事故などなく、現在もキャンペーンを担当しています。

 

キャンペーン進行の小まとめ

この作業は、一見デザイナーの担当領域から外れているように見えます。
しかし、ファシリテーションをデザイナーが担当することで、他のメンバーがそれぞれの作業に集中できるという点で、価値のある動きができているのではないか、と考えています。

もちろん、これらの業務を進める上ではチームメンバーの協力も欠かせません。
領域に囚われずに動けるメンバーの協力があったからこそ、私の進行が機能したと考えています。 そういう意味では、元々自発的に協力してくれる環境の土台があったといえます。

 

今年の気付き

 

上記のキャンペーン進行以外にも、新卒技術研修のカリキュラム作成など、今年は「プロジェクト進行」に焦点を置いて業務に取り組んできました。

その中で見えてきたことがいくつかあります。

 

1, 進行においての振る舞い

1つ目は「進行においての振る舞い」です。

進行を行うと、相対的に自分の実作業に割けるリソースは減ります。
また、新卒技術研修のカリキュラム作成などは、年齢や立場が上のメンバーもいる状況での進行でした。

 

そのような状況において、私は「メンバーに協力してもらう」というスタンスでプロジェクトを進めることを心がけました。

経験が浅くとも、うまくプロジェクトをワークさせるために「プロジェクトを期限通り完了させる」ことのみにフォーカスし、実務面はメンバーの力を頼るようにしました。
また、スケジュールや作業工程の洗い出し等も、メンバーに頼りながらこまめに調整を行いました。

 

たとえ小規模のプロジェクトであっても、リソースは限られており、自分ひとりでできることはそう多くありません。
そのため、

  • メンバーの協力
  • その協力をうまく活かすためのこまめなコミュニケーション

上記の2点が一層大事になるという学びを得ました。

 

2, 自律的にワークする組織

様々なプロジェクトの進行を行う上では、チームメンバーの協力が欠かせないということも実感しました。

この「チームメンバーの協力」というのは、メンバー個人によるわけではなく、ある程度コントロールできるもので、

  • チームの文化・方針にフィットする人材の採用
  • 自律的にワークする組織作り

などの取り組みの結果であると思います。

実際、ポイントクラブのチームは上記の取り組みによって成り立っていると感じています。
スクラムや開発サイクルといった枠組みの選定をして、それに足るメンバーを採用して、チーム全体でその仕組みと文化を機能させているからこそ、うまく事が進むのだと思います。

 

与えられた環境は最初から存在していたわけではなく、先人の取り組みの賜物です。
「進行」という立場から俯瞰して、これに気付くことができました。

また、このような「ワークする組織を作る」ということも、今後ステップアップする上で向き合うべき課題となるだろうと思っています。

 

3, 主語が「チーム」「組織」へ変わる時こそ必要な「基礎体力」

業務の主語が「自分」ではなく「チーム」や「組織」に向きだすと、必要になってくる能力の土台は「技術」よりも「基礎体力」の割合が大きくなってくるのではないかと思います。

 

あまり経験のない取り組み、規模感の大きな取り組み、多くのステークホルダーが関わる取り組みなどを円滑に進めるためには、仕事の基本的な所作こそが大事になってくると実感しています。

ファシリテーションももちろん、関係者への報連相、期日意識、リソースの調達とアサイン、認識合わせのためのドキュメンテーション、再現性のある形にするテンプレ化、等…
至極当たり前の所作のはずですが、自分含め、これらをきっちりこなせないことが原因で問題が発生するケースは少なくありません。

 

上記のような取り組みを積み重ねていくことで、暗黙知として身に付く「基礎体力」を強化すると、より大きな物事を推進する力になるのではないかと感じています。

 

実際、最近リリースされた「DMM TV」「DMMプレミアム」では、弊部署のメンバーが役員や本部長などの役職レイヤー、多くのステークホルダーと密なコミュニケーションを繰り返して、進行している姿を見ています。
このような取り組みは、仕事をする上での土台となっている「基礎体力」あってこそ推進できるのだな、と見ていて強く実感しました。

 

今後について

 

今年は、上述のような様々な取り組みの中で、「基礎体力」の重要性を改めて実感しました。

もちろんまだ新卒2年目であり、技術職である以上、テクニカルスキルを獲得していくことも同じく重要だと認識しています。
そのため、今後も軸となるデザイン領域や、それに跨る近傍領域の地味なインプットは継続して行なっていきます。
デザイナーは基本的には「成果物の質」と「それによる成果」があってこそだと考えています。それらの業務が絶えることはないので、引き続き能力を高めていきます。

 

それに加えて、サービス・規模・組織で千差万別の「デザイナーが向き合う課題」に対して必要な地力、即ち「基礎体力」は、ハイレイヤーになるほど重要な能力になるのでは、と踏んでいます。

UIデザインであれば、制作のロードマップを引き、体験設計を行い、エンジニアと連携して仕様検討を行い、エッジケースを潰したり…
制作リソースが足りないなら、アウトソースするための各所への連絡、やりとり、ディレクションなどが必要になります。

 

上述したような「基礎体力」の存在と、その要素分解ができたことによって、正しい努力の方向性は見えました。
あとは、それをいかにして習得するかですが、ここからの「基礎体力」の獲得は「量をこなす」に尽きるのではないかと考えています。

 

私の場合、キャンペーンの進行であれば、ある程度円滑に進められるようになったと感じます。
しかし、経験したことがない種類のプロジェクトに関しては、まだ十分に対応できているとは言えません。

これから経験を積み上げることで、そのような新しい種類のプロジェクトにも対応できる暗黙知を獲得していき、キャンペーンの進行の経験と突き合わせ、進行において重要なポイントを抽象化してストックしていく。

そのようにして、段階的に大きなものを動かせるようにしていきたいと考えています。

 

引き続き、精進していきます。