子育てに理解とサポートがある環境
はじめに業務内容と、産休・育休の期間を教えてください。
肖:海外新事業開発をしています。入社6年目で産休に入り、出産3ヶ月後には復職。現在は海外事業開発部の部長をしています。
宮崎:DMMのプラットフォームのエンジニアです。入社6年目で1人目を妊娠し約1年半、9年目で2人目を妊娠し約1年、10年目で3人目を妊娠し約1年半休みました。
植木:複数サービスを立ち上げ、4年ほど在籍していたアミューズメント事業部を離れ、7年目に新規事業開発部に異動した後、妊娠が発覚。産休に入り、出産4か月後には時短勤務制度**を使って復職しました。その後すぐに新規事業提案が通り、事業部長になりました。
植木さんは、時短勤務もされていたんですね。
植木:0歳児は保育園のお迎え時間が早かったので、1歳手前まで時短勤務をしていました。メンバーには「時間だよね、帰らなくて大丈夫?」と会議中に気を遣われたり(笑)。
昔は3日で終わっていたものが、働く時間が短い分、1週間かかる。葛藤もありましたが、割り切るしかないです。色んなものを割り切る気持ちが大切。
「割り切る」、良い言葉ですね。
植木:以前はくよくよしてたことが、育児も仕事も考えなきゃいけないとなると、割り切れるようになるんです。出産してメンタルも強くなったし。割り切りとメンタルの相乗効果で、仕事の視点も変わりましたね。
DMMは子育て中でも働きやすい!と思ったエピソードはありますか?
宮崎: 3人目を出産し復職したとき、プロダクトの設計が全部入れ替わって、言語もデータベースも新しいものになってたんです。焦りましたが、オンボーディングや業務時間内に学習時間・チュートリアルもあったので、ありがたかったです。休んだからといって、キャリアにマイナスになることはなかったです。
肖:子供の体調不良などでどうしても会社を休まなきゃいけない時もありますが、バックアップしてもらえるし、優秀な人がたくさんいるから私の代わりに仕事を進めてくれる。みんな理解してくれているので、自分に罪悪感を抱かずに働けています。「休んでしまって、すみません」と申し訳ない気持ちになっていると、子供にも優しくできないから。母親がハッピーかどうかが、子供にとっても大事なんです。
産休・育休から復職後に昇進
肖さんと植木さんは部長職を務められていますが、子育てをしながらキャリアも諦めずに活躍するためのコツなどはありますか?
植木:周りの理解を得るために、産後も仕事を継続していきたい意思をはっきりと会社・家庭どちらにも伝えました。理解を得て、時には遠慮せずに助けを求めています。
子供の急な体調不良に振り回されない工夫も大切。子供を保育園に預けられない時に備えて、絶対外せない打ち合わせがある日は、事前に複数の予防策を準備しています。病児保育の登録はもちろん、親など頼れる人を見つけ声をかけておくなど。
あと時短家電、特に洗濯乾燥機とルンバ。平日はできるだけ家事に費やす時間をおさえるようにしています。手の込んだ料理などは、週末に頑張る(笑)。
産前に比べると時間に制限があり、思ったようなパフォーマンスが出せずフラストレーションが溜まるときもあるけど、それも含め楽しもうと意識しています。ママが楽しそうだと子供の目に映るように。
肖:専業ママ/パパは24時間無休かつ無給という、とても大変で評価されにくい専門職。仕事より全然難しくて、自分には無理だと感じていました。またキャリアを諦めると経済的にも大変だと思っていたので、夫婦で話し合い、最初から共働きをすることに決めていました。なので、出産後の子育て関連の決定がいろいろ楽でした。
例えば、子育ての質を求めないこと。仕事と育児を完璧にこなすのは難しいので、自分に厳しくならない。パパと子育て半々にしたり、迷わずなるべく早く外部の子育て支援サービスを利用したり。
日本ではパパもママと同じく長い育休が取れたり、0歳から保育園が利用できたりするので、とても助かりました。
植木さんは産休・育休から復職後、すぐに昇進されていますが、工夫したことはありますか?
植木:工夫したことはないです!(笑)よく家庭とキャリアの両立について質問を受けますが、家庭と仕事を両立できるなら、キャリアも目指せます。
DMMはすごい頻度で新しいサービスがリリースされています。その裏側では、各分野のプロフェッショナルがいて、新事業の検討に入ると、各分野の専門的な知識をもった方々のサポートがもらえます。CFO、法務、経理、相談できる百戦錬磨の先輩たちなど…。
「起業しないの?」と聞かれることも多いのですが、DMMは専門知識を持ったチームがフォローしてくれるから、サービスをあてることに集中できるんです。
商売の天才の会長がいて、サポートしてくれる専門的な知識を持つ人たちがいる。
勝負する環境としては、これ以上ないですね。「女性だから…」「子供がいるから…」を理由に視野を狭めずに、安心して挑戦ができます。
DMMにはリモートワークやフレックスタイムの制度がありますが、みなさんはどのように活用されていますか?
宮崎:お昼休憩の際には夕飯の支度をしたり、買い物を済ませたりしています。フルタイム勤務なので仕事が終わってから全部やるとなると余裕がなくなってしまうので...
またフレックスタイムを活用して、コアタイム前に子どもの通院を済ませたり、子どもの習い事がある日はコアタイム後に早めに退勤したりしてます。
肖:リモートワークの日は通勤時間がなくなるので、その時間を活用し、子供と公園を散歩したり、児童館で遊んだりしています。
また、子供が保育園に行けない日は、パパとローテーションでリモートワークを活用し、ベビーシッターと一緒に子育てしています。
あと、自分が子供のお迎えに行く日は、フレックスタイムを活用して、勤務時間を調整しています。
子供から多くを学んだ産休・育休
産休・育休中は、どう過ごしていましたか?
宮崎:1人目の時、技術的に置いて行かれないか不安で「情報をキャッチアップしたい」と伝えたら「セキュリティの面で難しいから、産休・育休中は休んで下さい」と却下されたので、仕事は休みました。
ただ子供が上手に眠れる方ではなかったので、常に抱っこか授乳していました。2人目3人目はコロナ禍での出産、上の子も休園で、慌ただしく過ごしていました。
植木:仕事のことは頭から抜けていたけど、子供の保育園探しに追われていたし、他にもやることが結構あって、あれは休みだったのかどうか(笑)
会社からのフォローはありましたか?
肖:日本の制度に詳しくないので「産休・育休の間は無給***ですか?心配です」と人事に聞きました。そうしたら、資料を共有してくれたり、全社的にも手厚いフォローがありました。また、会社の先輩に東京都支援のベビーシッターの情報を教えてもらい、実際に使っていました。なかなか良かったですよ。会社のマニュアルに載せたい(笑)。
産休・育休を取って、気づいたことはありますか?
宮崎:乳幼児期は成長が早くて、子供と過ごせる時間はもちろん貴重ですが、その一方で大変なこともとても多い時期でもある。育休中で大変な思いをしたからこそ、仕事に復帰してから子供に対して心に余裕を持って向き合えるようになりました。離れる時間があるからより一層「かわいい」と思えるのだと気付きました。
植木:復職してから完全に1人の時間になる通勤時間は、貴重だと思いました。私は育休を早めに切り上げて仕事と両立したので、自分の心のバランスを保てたかも。宮崎さん、大変じゃなかった?
宮崎:気が抜ける瞬間がなかったです(笑)。ただ1人目の時は余裕がなかったので、仕事してたら潰れてました。だから休んで良かったです。
肖:仕事の方が楽に感じました。産休後半は「いつ仕事に戻れるんだ?」ってずっと思ってました(笑)
私は元々子供が好きな方ではなかったので、母になることが不安でした。でも、なんとかなったので「やればできるじゃん!」と。人って何でもできるんだな、と思うようになりました。あと子供から多くを学びましたね。大人からしたら些細なことでも、子供は興味津々です。自分の考え方次第で、つまらなくも面白くもなるんだな、と学びました。
子育てで不安になったときは、どうしていますか?
植木:子供がまだ4歳なので、小学生や思春期になった時に仕事と子育てをどう両立しているのか想像がつかないんです。なので自分の状況を分かってくれている先輩方に相談をしています。CCOの洋子さんは第一線で働き続ける女性の大先輩。私の顔を見ると「何かあった?」とすぐに気付いてくださります(笑)。お子さんがもう大きい方からも、「大丈夫!何とかなるよ!」と。
結局、大丈夫っていう言葉が欲しいんです。当時の状況を聞いて、私も大丈夫だと思いたいから。
最後に、将来仕事と子育てを両立したいと思っている女性にメッセージをお願いします。
宮崎:エンジニアひとりが休んでも会社が回らないということもないし、周りも快く受け入れてくれるので、安心して産休・育休を取ってください。
肖:同じ業界で同じ仕事をやっていたら生まれなかったようなアイディアが、子供が出来ると生まれるようになります。また「仕事の方が育児より楽」と思ったので、働くモチベーションにもなりますよ。
植木:産休に入り仕事から離れることで「戻る場所がなくなるかも」と心配するメンバーは多いけど、何とかなります。私も戻る場所はあったし、戻った後に昇進しています。今は時短家電もあるし、頼れる優秀な人も会社にはいっぱいいる。なんとかなるから、産休・育休は自分と子供のことを考える時間にしてください。復帰後に、いくらでもキャリアは伸ばせます。安心して休んで、安心して戻っておいで、と伝えたいです!
**時短勤務制度:3歳までの子を養育する労働者が、1日の所定労働時間を8時間から6時間までの間で短縮して、勤務することが可能です。
***産前・産後休業制度:産前6週〜産後8週間、産前・産後の取得が可能です。 その期間は法定通り、賃金の50%~67%が支給されます。育児休業制度:子が1歳に達するまで、育児休業の取得が可能です。その期間は法定通り、賃金の50%~67%が支給されます。
詳しくは、DMMグループ 福利厚生をご覧ください。